内容説明
アジア最大の歓楽街、新宿歌舞伎町。飲食店と風俗店がひしめき合い、ヤクザと中国マフィアが暗躍するこの欲望と狂気の街に、李小牧は十四年間立ち続けている。日本語、北京語、広東語、湖南語を自在に操るこの男の職業は「案内人」。ヤクザを後ろ盾に、刑事を友に、変貌を続ける歌舞伎町地下社会を驚異的なしぶとさで生き抜いてきた李が明らかにする真実とは！？衝撃のノンフィクション。
著者等紹介
李小牧［リシャム］
１９６０年８月２７日、中国湖南省長沙市生まれ。幼少の頃よりバレエをはじめ、二十一歳まで湖南省湘潭歌舞団の一員として活躍。その後、通信教育学校事務、文芸新聞記者、貿易会社社員などを経て８８年、私費留学生として来日。新宿歌舞伎町でラブホテルの清掃員、レストラン従業員、オカマパブのウェイター、宣伝用ティッシュ配りなどさまざまなアルバイトを経験した後、歌舞伎町初の「中国人案内人」として独立、現在に至る。また、「案内人」としての顔の他に、中国のファッション雑誌『時装』の特派記者、在日中国人向けの新聞『僑報』発行人など、さまざまな顔を持つ
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感想・レビュー
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えちぜんや よーた
80
「ガイド」という商売の本筋がよく分かった。それは、李小牧という人間の明るい笑顔と、決して弱みを握らせない遵法精神に基づいているものだと思う。その哲学のためにヤーさん・マフィア・警察その他もろもろとうまく立合い、生き残っている感じがよく伝わった。今は、湖南料理の中華レストランを経営されてるらしいので、一度食べに行ってみたい。歌舞伎町に行くのは、ちょっと怖いけど。2013/11/23
ふ～@豆板醤
29
3。新宿・歌舞伎町でのあれこれを中国人ガイドの著者の視点で切り取ったノンフィクション。著者が夜の街の中で立場を上げていく話ともとれる。893とチャイナマフィアの抗争とか一般人はまずお目にかからない騒ぎやバラエティ豊かな登場人物達(893、チンピラ、キャッチ、ホスト、風俗嬢、クスリの売人、浮浪者‥)が次々と出てきて、ただひたすら異文化。一種の社会勉強にはなるかも?!個人的には、初めてゴキブリを見たのが歌舞伎町なのでその時を思い出してしまった‥笑(・_・;)BGMは椎名林檎「歌舞伎町の女王」しかない！2017/05/30
punk1978
3
アジア一胡散臭い街、歌舞伎町で案内人として街頭に立ち続ける中国人「李小牧」さんの自伝。 かなりきわどい内容で、やくざや風俗嬢やチンピラやポン引きや悪徳警官がわんさか登場、というかほとんどそういう輩しか登場しないなか、李小牧さん自身はカタギであることに拘っているとのことだったが、自伝の内容がすべて事実であれば彼はグレーだろう。 違法行為もしているし、傷害事件も起こしているっぽい。 ただ、舞台が歌舞伎町となると確かにカタギ寄りになるのが面白い。2014/02/11
doni
1
あらすじに書いてあるような歌舞伎町を舞台にしたアクションあり濡れ場ありのハードボイルドな物語ではない。李小牧という人間が如何にしてどん底から這い上がり成功を掴んだか、その手掛かりが自伝形式の本書に散りばめられている。それを読み取った時、本書は宝となる。2012/12/17
loro
1
仕事は作るものという言葉が、会社ではやらなくていいことを増やすのに対して、こういった仕事があるならすんなり理解できるフレーズだと思ってしまう。 今ではお隣の新大久保で韓流ブームが来て、その危ない空気も薄れつつあるのではと思うけど。出てくるキャラがどの人も個性的に怪しく描かれて、夜は歌舞伎町も運動会・・・・。その魅力と深みが読めました。2012/12/13
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- 和書
- 幻の女 角川文庫
