角川文庫<br> かっぽん屋

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角川文庫
かっぽん屋

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  • サイズ 文庫判/ページ数 365p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043646012
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

15歳。頭にあることといったらただひとつ――。汗臭い高校生のほろ苦い青春を描きながら、えもいわれぬエロスがさわやかに立ち上る表題作ほか、摩訶不思議な奇天烈世界作品群を加えた、著者初のオリジナル文庫!

内容説明

15歳。頭のなかにあることといったらただ一つ、かっぽん―。憧れと妄想に身を持て余す思春期の少年たちの、ひたすらな性への関心をユーモラスに描いて、もどかしい青春の痛みを鮮やかに蘇らせた表題作のほか、デビュー間もない時期に書き下ろされた奇想天外な物語など、全8編を収録。これ1冊で作家・重松清のバラエティと軌跡が存分に味わえる著者初、待望の文庫オリジナル短編集。巻末には貴重なロングインタビュー2本も併録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こばきよ

69
表題から推測して、エッチな切ない青春時代のお話かなと思っていたんだけど、A面‐青春編、B面‐大人編(しかも特にエッチでない)、という短編の集合で、エッチなのは表題含めて2編のみ。青春エッチなお話は私の知る限り重松先生しかいない感じで、安定の重松らしさ。大人編はそれほど切なくわけでもなくて、幽霊ものなんかもあって、ちょっと珍しいけど普通かな。好きなのはバレンタインのお話。切なくて、青春時代と大人になってからがクロスして、納得いかない結末なんだけど、それも良しとして受け入れるという、さすがの重松イズムでした。2014/11/30

にいにい

68
憧れ・妄想を持て余す思春期、「かっぽん」への一心さをユーモラスに、もどかしく、蘇らせる表題作やデビュー間もない時期に他のペンネームで書かれた不思議な物語ら8篇。重松さんの軌跡が味わえる短編集。巻末のロングインタビューも貴重。 「かっぽん屋」と「すいか」は危険用語が山盛り。小中学生男子の興味を包み隠さず表現し、女子にはキツイかも、でも「サル」には、懐かしい作品。後半B面は、重松さんぽくないミステリアスな短編も。物凄く興味深いのは、巻末インタビュー。重松さんの作品への思い説得力がある。「本音」が良かった。2016/07/14

りゅう☆

64
「かっぽん」ってそういう意味だったのね。「重松清バージョン」や「田村章名義」だのよく分からなかったが、SIDE AとBに分かれてる。自分がオトナになったからこそかわいらしく思える思春期の男の子の性への興味や葛藤、悩みが描かれたSIDE A。そして大人の悩みを描いたSIDE B。人の善い大里さんは交通事故にあって意識の壁にぶつかって違う大里さんが現れるも、大里さんに幸よ多かれと思わず応援したくなる「大里さんの本音」 田中一夫という平凡な名前から読み方を変えて一念発起した「デンチュウさんの傘」がよかった。2014/09/18

シブ吉

55
『かっぽん屋』の、情報に踊らされる高1のヒロシと志村の姿に、「アホだなぁ~」と思いつつも、思わず笑顔になってしまいました。毛色の違う短編集の中でも、『ウサギの日々』に共感。体育会系の部活での理不尽な「上下関係」。3年=神様、2年=人、1年=奴隷の扱いで、何度も「辞めよう」と思いつつ、結局、「辞めず」に過ごしたあの日々。いまでは笑い話でも、当時は「死活問題」だった事を、読みながら思い出してしまいました。巻末に収録の2本のロングインタビュー。重松清さんの歩みを知るとともに、作品をもっと読みたくなりました。2013/05/25

Die-Go

54
図書館本。重松清の初期作品を集めた短編集。表題作は思春期男子の性衝動をうまく描いている。重松作品とは思えず、目を疑った(笑)。★★★☆☆2015/12/30

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