内容説明
強すぎる超能力を持って生まれた霧原直人・直也兄弟。ふたりは、その力ゆえ両親に恐れられ御厨恭二朗の超能力研究所に隔離されたが、“岬老人”の死により結界が破れ外の世界へと脱出する。「ふたりが外にでるとマイナスの力を引きつけてしまう」御厨の言葉どおり彼らを待ち受けていた「外」は、“楽園”ではなく人間の欲望が渦巻く“闇”世界だった。次々と彼らにふりかかる恐しい事件。やがて、ふたりは自分たちの能力にかかわる不思議な運命に翻弄されていくが…。飯田譲治の描くサイキック・ホラーの最高傑作「NIGHT HEAD」ホラー文庫で新登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
45
これは20年も前に書かれた作品で、今頃読んでるのはちょっと恥ずかしい程の話題作だったのですね。映像化されてトヨエツ主演だったことも知り、今更ながらに観てみたかったと後悔しました。超能力を持つ主人公達が不思議な運命に翻弄されて、悩み傷つき苦しみながらも、前向きに進んでいく姿に、1冊目からすっかり釘付けになりました。先が気になるので、引き続き一気に2冊目の「邂逅」編へ行きます。2014/08/21
iku
8
手に汗握りつつ、一気読み。うろ覚えのドラマの記憶も手伝って、直也に流れ込む思念が、怒濤の映像になって迫ってくる。邪悪なものに支配されるシーンが続くようで、エアポケットのように静寂と休息がもたらされ、緩急のある展開がうまいと思う。鈴木光司さんの解説にあるように、「読み始めたら最後、読者は兄弟たちの行く末を案じてハラハラドキドキしながら、物語に巻き込まれていくだろう。」まさに。2014/09/01
青
4
ホラー文庫から出ているが、SF要素が強い。望まずして強い超能力を持つ兄弟。研究所から「外」へ出た二人が直面する恐ろしい事件。未だ問題の核はどこにあるのか分からない。翔子、Y、神谷、これから兄弟に、物語にどう絡んでくるのか。イマイチ進みが悪い。ドラマ化されていたらしいが、ここで他の方の感想を読んで知る。2015/11/12
猫科とらねこ
3
アニメを見てたので、そのイメージをなぞりながら読んでるかんじだったな~。読んで思ったのは直人がキレやすすぎるwwwwこんなにきれやすかたっけ(笑)わらっちゃうくらいのキレっぷりだった!大人になってから読むと違和感ありまくりだったわ。ちょっと冷静になりなさいw2017/10/28
のりのりのり
3
世の中に受け入れられない孤独な二人が旅する先々で、事件に関わり積極的でないにせよ、正義のこころに従い事件を解決していく。それでも世間が彼らを受け入れるかと言えば、そうでもなくかれらの孤独は癒されることがない。。。という感じはなんだか、数年前ドラマでやっていた『妖怪人間ベム』を想い起こさせられた。読みやすく続きが気になる。2016/05/01