角川文庫
北村薫の本格ミステリ・ライブラリー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 392p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784043432042
  • NDC分類 908.3
  • Cコード C0193

内容説明

エラリー・クイーンが16歳の新人作家レナード・トンプスンに期待を込めて送った手紙に、傑作「ジェミニー・クリケット事件」の入手困難だったアメリカ版。それから西条八十の「花束の秘密」まで編者・北村薫ならではの多岐に亘ったライン・ナップ。そのうえ有栖川有栖氏、田中潤司氏と語り合った古今東西のミステリ逸話も収録。あっと驚く謎物語が、たっぷり詰まった一冊だ。『有栖川有栖の本格ミステリ・ライブリー』と合わせてミステリ・ファン必読のアンソロジーが誕生した。

著者等紹介

北村薫[キタムラカオル]
1949年、埼玉県生まれ。早稲田大学卒。『空飛ぶ馬』でデビュー。1991年、『夜の蝉』で日本推理作家協会賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

49
『有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー』と姉妹本です。北村薫氏の選んだ懐かしの本格ミステリやこれは知らないでしょうと、銘打った作品が並びますが、どちらも知りませんでした。世の中は広い。しかも、色んな意味でたいへん面白いです。江戸川乱歩先生の活躍を聞くに及んでは、改めて凄い人だったんだと再認識致しました。最初の『酔いどれ弁護士』を読んで、何故こんなにもお茶目なシリーズを知らなかったのかと落ち込み、作者が16歳の少年と知り驚くばかりです。兎に角ただのアンソロジーではありません。これぞプロと感じました。2014/11/08

hanchyan@連戦連勝の前には必ず負けがある

24
とてもとても面白かった。そこそこの期間だらだらと本読んでると、好きな分野のアンソロジーなら既読作品のひとつやふたつと出くわすもんだが、本書は一切が初読だった!不勉強を恥じるのみ。巻頭「密室三連弾プラスⅠ」でもう夢中。北村・有栖川両先生の鼎談と対談はあるわ思いがけず吾妻画伯が登場するわ「ジェミニー・・・」の米国版は読めるわ・・・。掲載作品の前に北村先生が読ませる、「さてお立会い!」とばかりのマクラが出色。思わず「な~に~?ドレドレ」となってまんまと楽しめちゃう。その引き出しの膨大さに目眩しつつ読了。満足♪2014/10/30

本木英朗

18
これと有栖川は2000年の8月にそれぞれ読んで、さらにその後北村さんの方は2回読んだ。今回が4回目である。うーん、流石は北村さんだな。レナード・トンプスンの「酔いどれ弁護士」シリーズとかおいいし、新井素子ほかの「ライツヴィル殺人事件」も忘れられないでしょう。西条八十さんや吉行淳之介さんもやはりすごいよ。しかしここはやはり、ブランドの「ジェミニ―・クリケット事件(アメリカ版)」が最高だったよ。あの二人が実は……と言わせるところとかもう本当に本格だったよね。いやー、北村さん、ありがとうございます。2019/03/12

ふう

12
一番好きなのは酔いどれ弁護士シリーズの「剃りかけた髭」。吉行淳之介の「あいびき」もいい(つうか怖いだろこれ)。「ジェミニー・クリケット事件」、米版を初読み(多分)。で、気になってすぐに「招かれざる…」で英版を再読(見たら原題はシンプルに「Murder Game」)。うーん、どちらが好みかと問われたら…親切だけど最後が匂わせ?なイギリス版かなあ。最終的に二人だけの会話で終わるのも面白いし。アメリカ版のがはっきりスパッと鮮やかに終わる感じ? まあ、どっちも面白いことは確か。「はなれわざ」読まないとなー2019/12/02

walkalong621

7
ここでしか読めないような作品ばかりを集めた、北村薫選の本格ミステリ・アンソロジー。エラリー・クイーンを感心させた当時16歳の冒頭2編の達者さに驚く。本格ミステリ面以外でもストーリー、キャラクターとも魅力に溢れており、作者がこの2作以降作品を発表していないことを考えると、クイーンの本格ガチガチのアドバイスは(好意からとは言え)逆効果だったように思う。他は微妙な作品もあるが、同じ人と立て続けに3回すれ違うという冒頭の謎が強烈な「わが身に本当に起こったこと」が-謎が残る結末がやや残念なものの-印象に残った。2023/03/19

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