内容説明
家族の命すらターゲットにすることも珍しくない保険金殺人。そのあまりにも醜い犯罪の多発に警鐘を鳴らすため、ついに極秘ファイルの封印が解かれた!ベテラン作業員の乗ったトラックが山から転落。作業員は多額の生命保険に加入していた。果たして、事故か事件か―。さまざまな事故に見せかけ完全犯罪をもくろむ犯人の偽装を、元監察医が次々に見破っていく。
目次
保険金殺人に完全犯罪はない
残された解剖写真が事件解決の決め手―東南アジア保険金殺人事件
多発する保険金詐取事件に見る警察捜査の問題点―長崎・佐賀保険金殺人事件から
検死システムの充実を訴えていた二つの毒殺事件
暴かれた完全犯罪の野望―ある放火殺人事件から
多額の保険がかけられた転落事故の真相
看破された自動車転落事故の偽装―一流スタントマンの保険金犯罪事件簿
「疑惑」の波の中であがいた凶悪犯の末路―別府保険金殺人事件
犯行にまき込まれないために―ある水死事故の謎
不審死の真相は事故か病死か?―元監察医の保険金事故鑑定ファイル
家族の無念を晴らした死体のメッセージ―ある転落事故の話
特別対談・『黒い家』は架空の物語ではない―上野正彦VS貴志祐介
著者等紹介
上野正彦[ウエノマサヒコ]
1929年茨城県生まれ。1954年東邦医科大学卒業後、日本大学医学部法医学教室に入る。1959年東京都監察医務院監察医となり、1984年同院長に就任。1989年退任後は法医学評論家として活躍
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感想・レビュー
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ちゃとら
3
死亡診断書一つで火葬されてしまったら永久に葬られてしまう。火災の後の焼死体から絞殺を突き止める監察医。モラル低下で虚偽の診断書を書く医師たちも酷いが、市町村によって監察医制度が無いのにも驚いた。2017/06/27
てくてく
2
保険金殺人に関する監察医の所見を紹介している。保険金殺人は、味をしめやすいので最初の事件で逮捕されないと、二番目、三番目の被害者が生じてしまう。それを防ぐためには、監察医制度の充実もさることながら、保険契約の際にもう少し保険会社が注意を払うべきではないかと思った。2015/12/30
ぼうさん
2
保険金殺人という言葉には人の身勝手さが凝縮されているなと感じる内容でした。2015/11/09
Gen Kato
1
一度味をしめると保険金殺人はエスカレートしていく。「商売」になっちゃう。そして悪銭身に付かずというか、巨額な保険金はあっさり使い果たしてしまっている。怖い話です。2016/07/28
94867829
1
味をしめてはいけない。2014/02/13