角川文庫
新訳 ピノッキオの冒険

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042916017
  • NDC分類 973
  • Cコード C0197

内容説明

「ぼくだって、いつか人間になりたいよ…」イタリアで生まれ、世界中の子供たちから愛され読みつがれてきた、あやつり人形の物語。なにもかもが木で出来ているから、考える事もとんちんかん。自分を作ってくれた、かわいそうなおじいさんを想いながらも、いたずらを繰り返し、あれこれ事件を巻き起こす。あと一歩で幸せになれるというところで、いつも失敗してしまい―。芥川賞作家・大岡玲の新鮮な訳により、現代に蘇ったピノッキオ。生きることへの深く、鋭い洞察に満ちていることに、あらためて驚かされる、永遠の名作。

著者等紹介

コッローディ,カルロ[コッローディ,カルロ][Collodi,Carlo]
1826‐1890。イタリアのフィレンツェ生まれ。若い頃から政治に関心が強く、志願して独立戦争に参加。政治新聞を創刊したり、評論、喜劇、小説などを執筆しながら、生活費のためにペローの童話の翻訳をはじめ、これをきっかけに児童文学に興味を持つ。『ピノッキオの冒険』は1881年、児童新聞に連載のかたちで発表、子供たちの要望で書きつがれながら3年をかけて完成した。今もなお世界中で読みつがれている、児童文学の名作

大岡玲[オオオカアキラ]
1958年東京生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。同大大学院修了。小説家。1990年『表層生活』で第102回芥川賞受賞
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

82
読友blue_blueさんと花実さんの推薦本。子供向けの抄訳版ではなく、完訳版を読むのは初めてだ。芥川賞作家の大岡玲の訳文。読むのに時間はかからないが、思っていたよりはずっと長編。内容的には単純なお伽話ではなく、随所に苦みが散りばめられていたり、時には残酷であったりもする。ピノッキオは、子どもの持つある種の本質をシンボリックに表現したものだろうが、それはどちらかというと負の側面である。結末は明るく肯定的に終わってはいるが、それでも抜け殻となったあやつり人形は、どこか不気味さを漂わせているようだ。 2013/05/03

紅香@新刊購入まで積読消化あと3冊⭐︎

43
誘惑に負け、周りを困らせ、鼻が伸びたりロバになったり。あらすじは知ってる。子供ながら騙され酷い目にあうピノッキオの世界が怖くて進んで手にとるのを避けていた。。大人になって読んでみると、また随分違った印象。まずこんなに長い物語に驚く。絵本には綴られてないピノッキオの心情が細かく描かれて面白い。大人になったはずの私もピノッキオとあまり変わらない。『人生は、何が起こるかわからない』勤勉であること、親切であること、身勝手なことをしないことは金貨よりも価値がある。大人になった今こそ読んでみてほしい。永遠に残る名作。2015/02/22

海(カイ)

15
知っていた話とちょっと違って、実に面白い!挿し絵もかわいい。読む価値あり!2003/03/19

花実

12
原作の完訳。アニメや絵本などのダイジェスト版では省略されてしまう部分に面白さが詰まっていると感じた。有名なエピソードはほんの一部にすぎない。理不尽な逮捕に憤慨し、一夜にして大金持ちになれると持ちかける詐欺師の手口を恐ろしいと思い、極貧の中でもピノッキオを学校に行かせたいと身を削るジェッペットじいさんの気持ちに感動し・・・児童文学ながら、とても楽しめました。2012/11/23

宮永沙織

12
「老ピノッキオ、ヴェネツィアに帰る」のために読みました。人生は試練の連続。情けは人の為ならず。努力も人の為ならず。2012/11/17

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