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角川文庫
蟻の革命―ウェルベル・コレクション〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 799p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042915034
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。

内容説明

「静粛に!」木槌が三回ならされる。人類史上初めてのアリ裁判が始まった。証言台に立ったのはアリ103号。容疑は殺人。翻訳機械“ロゼッタ・ストーン”の前で中肢と後肢で立ち、宣誓したその姿は鮮烈だった。“私は真実を、真実だけを話すと誓います”森林開発と、謎のガラスのピラミッドをめぐり複雑に交錯するアリと人間。『相対的かつ絶対的知の百科事典』の第三巻を手にした少女ジュリーは息を呑んで裁判の行方を見守るのだった。痛恨の刊行中止事件から七年。幻に呼ばれていた名作の完結編が本邦初訳でついに登場。

著者等紹介

ウェルベル,ベルナール[ウェルベル,ベルナール][Werber,Bernard]
1962年生まれ。トゥールーズ大学法学部卒業。国立ジャーナリズム学校でジャーナリズムを学び、報道週刊誌で活躍。“Le Nouvel Observateur”の専属科学ジャーナリストを務める

永田千奈[ナガタチナ]
1967年生まれ。早稲田大学第一文学部仏文専修卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マーンムート

14
いよいよ最終巻。と思ったら、こいつだけやたら分厚いぞ。でも一気読み。 「相対的かつ絶対的知の百科事典」を軸に進行する二つの革命。蟻を目指す人間達の革命と、指(人間)を目指す蟻達の革命。二つの革命がついに交差する。結果は・・・、読んでのお楽しみ。蟻の大使館は実現するのか!? 第二巻でスーパー蟻っぷりを見せつけた103号が、今回さらにパワーアップして大活躍。しかし、こいつは頭が良すぎるんじゃなかろうかw ロゼッタ・ストーン僕も使ってみたいぞ。2012/03/18

きりぱい

9
最終巻の厚さにちょっとひるんでしまったけれど、エンサイクロペディアに導かれての二転三転の展開は長さを感じさせない。ティーンエイジャーたちの成長より、フォンテーヌブローの森で見つかったピラミッドの方が気になりすぎて、中盤そのことがすっかり飛んでいたのが残念だったのだけど、まさにいつの間に!の同窓会のような展開に感激!人間側はスリル感が物足りないながら、蟻の方は生態の理解を越える冒険の素晴らしさで、最高に面白い裁判へと、蟻と人間、お互いに何を学ぶべきか、革命の歴史や哲学的な応酬もたっぷりに楽しませてくれる。2010/08/31

Tatsuya

9
ウェルベルさんの蟻三部作最終巻。非常に長くて壮大な物語だったんだけど、結局一巻のインパクトにはかなわなかったかな、という印象。特に人間世界の物語に、説得力と魅力があまり感じられなかった。ただ、蟻世界の物語は、荒唐無稽ではあるものの非常に面白かった。103号の天才蟻っぷりも魅力的だったし。特に蟻を交えた裁判という超展開はなかなか意表をつかれて良かったな。2010/06/30

黄色と橙

7
1作目のインパクトが凄過ぎた、というのが正直な感想。第3巻はハリウッド映画っぽい展開でちょっと残念。ただし、物語に仕掛けられた“細工”には関心しました。確かにキーワードは「鏡」です。私たちと異なる知的生命体に出会った時、彼らの目に私たちはどのように映り、どのように記録され、どのように物語化されるのか……そんな空想をしながらの楽しい読書体験でもありました。訳者あとがきで気付きましたが、構成もすごい。2012/04/21

madhatter

5
まさに驚愕、驚愕の最終章。物語は(予想ができる物語ではそもそもないのだが)常に予想の上をゆく奇想天外な展開を繰り広げ、最後まで予断を許さない。前作で対立を経て繋がりかけたかに見えるコミュニケーションが、今回は一旦途切れ、蟻と人の生活が緩やかに重なり始める(小谷氏が言うように、蟻が人に引き付けられ過ぎているきらいはあるが)。辿り着いた共生がいかなるものかは明確には記されないが、読み手が三部作を通読して得た希望を各々反映させて描けば良いのではないか。実に「面白過ぎる」三部作だった。103号!2010/03/17

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