感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
21
上巻より面白く読めたが、時代的背景を考慮しても喧嘩や復讐などネガティブな面が多く、コメディー的な要素もいくらか込め、古典として読むよりエンタメ的な作品。しかし人妻への恋心やダルタニャンの三銃士に向けた態度に尊敬がないなど、面白みよりも作品の出来栄えに問題があるように感じた。訳も50年以上前のものだし、作品は150年以上前のもので現代的にアレンジしたものの方が良かったかも。2017/03/19
steamboat
7
佐藤賢一「褐色の文豪」でデュマの一生を知り、読んでみた。面白すぎる。敵が仲間になったり、恋に落ちたり、友のために命がけで戦ったり、RPGをプレイしているよう。新聞小説ということもあってか一章づつに楽しみや伏線があり、かつ物語が停滞しない。いい意味で哲学的な部分はなく、エンタメに徹している感じだった。2017/03/10
chami
2
下巻はミラディ様中心に進んでおり、その悪女ぶりと反面繊細に動く心とお綺麗な様子が詳しく書きこまれていた。三銃士の影が薄かった感は否めないものの、ダルタニャン含めてそれぞれの性格と役割が個性豊かでよかった。敵味方問わずキャラクター皆が皆いい味出している。特にアトス、どこまでイケメンなんですか貴方は///少し引っ掛かったのは「貴族」について。貴族ってだけでゆすりや浮気、不倫など大抵のことは許されるのに、女であるミラディ様は重婚をとがめられる。そういう時代があったんだなあとしみじみした。今度は別の訳者さんのを読2011/09/25
左手爆弾
2
父デュマの、息子に比べると派手好きで大胆な性格が伺える。貴族達の文化というものを知る上でも良い。貴族は名誉を何よりも重んじるから「貴族の名にかけて」と言ったときは絶対に守らなければいけない。後半ではミラディーが中心となる部分が多い。彼女がその恐ろしい企みを実行していく様は読んでいてハラハラする。美人が信頼できなくなりそうである。2011/07/06
桔梗屋
1
記憶してたよりもはるかにコンスタンスの出番少なかった…あとミラディーの小間使いのケティがあまりに「踏み台」な感じがして、ダルタニャン酷過ぎ。バッキンガム公爵暗殺という史実を巧みに物語に寄せるデュマは、馬琴や山風と同じ世界の人なんだなあ、と。2016/06/25