角川文庫<br> 恋愛王

角川文庫
恋愛王

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  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041984017
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

恋愛は、いつ終わるか分からない甘美な悲劇である。“素直になれない自分”に悩み、独り殻に閉じこもっていれば、自意識は満足させられるかも。でも、勇気をもって踏み出さなければ、甘美な苦しみさえ味わえない。恋人に、「どーして分かってくれないのお!」と叫ぶあなた。人間はもともと完全には分かり合えないものだと気付いたら、ほんの少し分かり合えただけで幸せになれるはず。誰かを真剣に理解したいと願うことこそが本当の恋の始まり。さて、一歩踏み出したあなたに、究極の恋愛を経験するための奥義を、恋愛王が伝授します!至上最強恋愛エッセイ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちびたぬき

4
『春にして君を離れ』からこの本を思い出し、本棚を探すけどない。ないとなるとますます読みたくなる。とうとうAmazonで中古を取り寄せました。(新品はもうなかった。)当時J Jに連載されていたらしい。「人間はもともと完全には分かり合えない」が「誰かを真剣に理解したいと願」い、「ほんの少し分かり合えた」ら幸せになれるはず。これをテーマに小説、映画、歌詞などに描かれる愛の言葉を分析する内容です。今でも面白い。恋愛は普遍的なんですね。吉田秋生さんのイラストが、それぞれのエッセイの冒頭に描かれていて、それも好き。2022/09/03

あさがお

3
最近恋愛で困り果てていてめっぽう弱っているので読みました。私が生まれる前に書かれた本ですが、今こそまさに読まれる作品だなと思います。恋愛なんて傷ついてなんぼのもんやで!というメッセージを受けとりましたので勇気を持ってつっきっていきたいです。2018/03/31

銀雪

3
まさに「良質な恋愛エッセイ」。著者の、多様な価値観を受け入れる姿勢がとてもあたたかく、じんときた。そして村上春樹を読みたくなる。読み返すたびに違った感想を抱けそうだ。鴻上尚史ってほんとうに小説家なんだなぁ、ということをひしひしと感じた1冊。まさに、著者と「対話」する感覚で読めた。つかこうへいや野田秀樹といった劇脚本家の名前が出てきたのも嬉しかったし、成井豊のとある劇の元ネタのSF小説が紹介されていてちょっとびっくり。この本は現代にも通用する内容も多い反面、時代を感じさせるエピソードや恋愛観の変化なども読み2010/08/09

れん

2
著者は先ごろ最終公演を終えた第三舞台の演出家。公演見たかった・・・!かなり古い本ですが、中身がちっとも古びていないのは、それだけ著者が普遍的なことを書いているからだと思います。映画や小説のシーンから入る短い一篇一篇は分かりやすく、押し付けがましさもなく、それでいて真摯。説得力のある本です。2012/02/06

アキココナツ

2
★★★★★ 再読。私が初めて読んだのは十数年前の高校生の頃だが(初版は1990年)、ほとんど古さを感じさせない良質の恋愛エッセイだと思う。小説、漫画、映画と、読者のラブレターから印象的な恋の台詞を紹介しながら、恋愛についてとことん考えているのだけれど、ひとつひとつのエピソードが切なくてぐっとくると同時に、傷つくことを怖がらないで真剣に相手に立ち向かっていこうという勇気をもらえる。科学的な恋愛論や、ろこつな恋愛ハウツー本よりよほどおもしろいし、役立つよ。2009/01/12

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