内容説明
誕生の時には、あなたが泣き、全世界は喜びに沸く。死ぬときには、全世界が泣き、あなたは喜びにあふれる。現代人は、死から遠ざかろうとするあまり、生の意味を見失っている。チベット仏教が伝える人類数万年の叡智をたよりに、生と死の境界線にわけ入った、生きるための思想的冒険。カラー版。
目次
第1部 『死者の書』のある風景
第2部 三万年の死の教え
第3部 カルマ・リンバの発見
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鮎
2
簡単な内容ではないけどテーマを絞ってあるので読みやすかった。インドで生まれた仏教が土着の神々を呑み込みながらシルクロードを下ってきたという認識はあっても、呑み込むとはどのようなことか具体的に考えてみたことはなかった。チベットについても、何やら信心深く神秘的な人々が住まう国、くらいの貧弱なイメージ。本書では、チベットには仏教に先んじて古来より独自の思想哲学があり、仏教思想が持ち込まれたときふたつが影響し合って今に至る、その過程を解説していて、やっとピンときた感じ。著者の「神の発明」を思い出した。2016/04/06
K
1
(1993,180.9)内容は重いが、図多用で一般でも可。アラマタ対談で絶賛されていたので取り寄せ。なるほど身体を構成する土、水、火、風の4つのエレメントが解けていくさまがリアルな表現で、もっていかれた。全体的にオウムで聞いたことある言葉がいろいろあったので(1989弁護士、1994松本サリン、1995地下鉄サリン)同時代。その点からみるとまた違った見方ができそう。今どうしてんだろ中沢先生は。2021/09/27
Shingo N
1
だいぶ難しい本。チベット仏教等に興味が湧き呼んでみたが、勉強不足のため、内容があまり掴めなかった。人はカルマの中に生き、解脱することを目的として生きるということはわかったが、その内容は難解である。2018/05/03
onisjim
1
快くて楽しい本だ。2015/03/10
miroku
0
生まれて死ぬ一連の流れを地球の一部である人類として受けとめる、その行為が自我を超越した神聖なものに映る自分に違和感を感じる。2014/06/25