内容説明
中学2年の実乃は4年前に母親を亡くして、今は父親と姉・花乃の3人暮らし。初めはショックから立ち直れなかったけれど、ようやく元気を取り戻したそんな時、突然父親が早く帰宅して、「会社を辞めた」という。原因は姉が補導されたこと…またしても新たな試練が訪れた!何気ない日常のなかで揺れ動く家族と、淡い恋の予感。少女の成長を明るくドラマチックに描いた、山本文緒のルーツともいえる傑作長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mariya926
129
前回「ココナッツ」を読んだレビューで「登場人物がサラッと書かれていて共感できなかった」みたいなレビューを書いたのですが、その後に他の方のレビューを読んだら、続編だった事を知りました。そして前編であるこの本を読んでみたら、登場人物に関してジックリと書かれていました。今回もなぜチェリーブラッサムなのか分かりませんでした。今回は青少年が盲導犬探しの為の推理小説でしたが、いくらなんでも放火はやりすぎだなーと思いました。お母さんが泣くなってクッションの役割がなかなかリアルな表現でした。2022/07/13
くろにゃんこ
46
ティーンズ向けでした。中2の実乃の成長物語でとても読み易いです。永春さんが優しくて頼れる人で・・・いいなぁ~と(*^_^*)2017/08/09
水色系
36
『ラブリーをつかまえろ』を改稿、改題したものなのだそう。ライトで読みやすく、一気読みであった。犬のラブリー探しが主題であるが、中学生のころの大人と子どものどっちと言われても違和感のあるあの感じを思い出したりした。文字通りの駆け込み寺があって、永春さんという優しい兄的存在がうらやましい。2023/02/19
matsu04
30
女子中学生が元気いっぱい前向きに歩んで行く…、山本文緒初期の少女小説。さすがに着いて行けず、数十頁で断念。2016/09/20
真香@ゆるゆるペース
28
山本文緒さん、お初。だいぶ前に購入して、ずっと積読状態だった…^^; 元々ティーンズ向けに書かれたお話とのことで、サラッと読めてあっという間に読了。要領の良い姉の花乃ちゃんと不器用な妹の実乃ちゃんの、対照的な姉妹の掛け合いが印象的。自分はどちらかというと実乃ちゃんタイプなので、心の機微が手に取るように分かり、成長していく姿に親近感を覚えて応援したい気持ちになった。軽いミステリー的要素もあるものの、全体的にほのぼのしていて優しい感じのストーリー。続編も読んでみたいな。2018/09/16