角川文庫
フォア・フォーズの素数

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  • サイズ 文庫判/ページ数 355p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041883075
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「フォア・フォーズ」とは、四つの4と記号を組み合わせて数字を作るパズルのこと。例えばゼロなら4+4-4-4=0、1なら(4+4)÷(4+4)=1…。病気のせいで外で遊べなかったボクは、この単純だけれど奥深いパズルに夢中になった。しかしある日、年上の少女・エルがボクに告げた一言で、ボクがそれまでに作り上げた「四つの4」の世界は終わってしまった。―。少年が抱える孤独と絶望をリリカルに描いた表題作「フォア・フォーズの素数」をはじめ、ミステリー・SF・ホラーなど多岐にわたる作品を収録した、待望の短編集。

著者等紹介

竹本健治[タケモトケンジ]
1954年、兵庫県生まれ。二十二歳のとき、雑誌「幻影城」に『匣の中の失楽』を連載し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CCC

2
学生時代に出会いたかった本。数学は好きじゃないけど、表題作には引き込まれるものがあった。つい数学のおさらいしちゃったし。他の作品も一風変わったものばかり。分かりづらいのもあった(序盤に固まってる)けど、それぞれにトーンが違ってて、読んでて飽きが来なかった。2012/08/08

からすとうさぎ

2
やはり表題作が非常に良い。数字を何か別のものに喩えてむりやり情感を"付加"するのではなく、数的思考そのものの神秘や好奇心を描いている。2010/04/08

unknown

2
ごった煮短編集。ありがちなオチだけどエログロ描写で凌駕させた感のある強烈な一編「非時の香の木の実」、カレーの辛さに取り憑かれ、はるかなる高みにまで文字通りヒートアップしていく模様を描いた「白の果ての扉」が印象深い。2010/04/05

ありさと

1
「チェス」目当てだったけど一番は「パセリ・セージ・ローズマリーそしてタイム」と「銀の砂時計が止まるまで」。表題作の最後の暗転もさすがだし「蝶の弔い」も怖い。まあ怖かったといえば「白の果ての扉」が一番……笑 これも手許に欲しくなってしまった。あともしかしてトムが一番探偵らしいのこれじゃない?(未読あるけど)2011/07/13

keigo

1
いろいろ混合した雑多な短編集。他のシリーズで見たような人名もいくつかあったりして、楽しい一冊。数学が苦手な自分でも、表題作の数学思考の高みみたいなものにはすごく感動できた。たまに出てくるアンチ・ミステリっぽい要素も好き。2010/07/05

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