内容説明
“こんな恋の始まりかたがあるなんて―”失恋したてのひめこの前に現われたタツヤ。五歳年下のタツヤにいままでにない新鮮な気持ちをもち始めるひめこだが…。恋は各駅停車の電車のようにゆっくりとやってきた。恋する女性の気持ちを純粋にうたいあげた恋愛小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
74
解説「セーラー服とスニーカー十七歳からの出発」福島紀幸。文藝賞「1980 アイコ十六歳」。初出：地元のタウン誌月刊「ケリー」1991年2月号-1992年2月号。1964年、愛知県生まれ、名古屋大学教育学部／大学院博士課程。緑色の印刷。p7名駅（めいえき）にルビ無。栄、東急ホテル。味仙の台湾ラーメン。レジャックの2階。中村公園。大須。セントラルブリッジ。「芸創センター、正式に言うと、名古屋市芸術創造センターという立派な名前の建物」大塚屋。中央線。千種。桜通線。今池。覚王山。東山動物園。一社。2013/06/17
あつひめ
19
私にとっては未知の世界の名古屋。名古屋弁が飛び交うこの物語でいつの間にか主人公達が利用している地下鉄の乗客になってしまった。年上を負い目に感じる女と年下を不利と考える男。でも、どちらも相手の魅力が眩しくてなかなか自分の負の部分を正へと置き換えることができないようだ。ばっさり切った髪、それは卵の殻を打ち破って新しい世界に踏み出したのと同じこと。いい人ね～と言われる男には何かと五月蠅い女が寄ってくる。コレは自然現象だから仕方ないのかも。でも、それをどうするかは心次第。大人になるほど面倒なんだよね～。2011/02/14
min
2
昭和を感じる恋愛もの。当時の様子は体感できなかった世代なのでわからないところもあったけれど、世相が感じられた。おうちに電話をかけにくいなと思いつつ、相手の状況を思ってから電話をかけるところなど、スマホがない時代ならではという感じで面白かった。恋愛がうまくいくときよりも、待つ時間だったり、もどかしさがあるような時に、物語のふくらみを感じる。それだけ自分や相手に向き合っている時間なのかも。なかなか名古屋弁も味があってすてき。訪れたくなりました。2024/02/12
美和
2
大きな事件があるわけではないが、携帯電話が普及していなかった頃の恋のお話。2023/08/29
花鳥風月の森
1
割と作品の世界に入りこんで あっという間に読みました。私はミヤコちゃんは嫌いなタイプでこういう人を許してはいけないと思います。2012/03/03
