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角川文庫
火の鳥 〈10〉 太陽編 上

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  • サイズ 文庫判/ページ数 247p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784041851104
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0179

出版社内容情報

永遠の命とはなにか。不死の〈火の鳥〉を軸に、人間の愛と生、死を、壮大なスケールで描く。天才手塚治虫が遺した不滅のライフワーク。各巻カラーイラストの表紙、巻頭に十六頁カラーを掲載。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おたま

34
壬申の乱を背景とした過去パート。百済国王の一族ハリマが白村江の戦いにやぶれ倭の国へと落ち延びてくる。狼の顔の皮膚を被せられて、犬上宿禰と名乗ることになる。もう一方で、21世紀に火の鳥を信仰する「光」と名乗る宗教団体が支配する地上と、「影(シャドー)」と呼ばれ地下に押し込められた人々との対立が、スグルという少年を中心に語られていく。過去と未来を行き来しながら物語が進められていくという、『火の鳥』全体の構成を凝縮したような展開となっている。文庫本3冊に渡る長編の第1冊目。2020/10/08

拓也 ◆mOrYeBoQbw

33
SF長篇。『火の鳥 太陽編』は最後期の『火の鳥』であり、これまでのシリーズの要素を各所に含んだ大作コミックになります。宗教戦争、ディストピア、輪廻転生、異族婚、肉親の争いと様々な要素を盛り込み、物語の構造も未来世界で宗教大国と反体制組織の争いと、飛鳥時代の壬申の乱を舞台にした二本が交錯する作品に。今まで仏教的と思われてきた『火の鳥』で仏教批判(~宗教批判全般)が繰り広げられるのがもう一つの特徴です。詰め込みの多い実験的作品ですので粗は見受けられますが、手塚作品の最高峰の一つであるのは間違いないでしょう。2016/01/31

ぐっちー

33
白村江の戦いから始まるこの作品。数奇な運命で倭の国へたどり着いた男の物語。古代が舞台でありながら、時折彼が見る遠い遠い世界の夢。こんな壮大な時空の捉え方の作品が他にあるだろうか。土着の神が仏教に駆逐されてゆく転換期に、半獣半人のまれびとたる彼を中心に据えた手塚治虫がどのような流転を準備しているのか。歴史と神々と権力、戦。ファンタジィとSFを融合させた、これを何と呼ぶのか。神話、というしかないだろうな。2015/09/09

まると

24
手塚治虫の命日に巻を進めることにしている「火の鳥」も、ついに10巻に到達。太陽編というから宇宙が題材かと思ったら、何と日本の古代史、白村江の戦いと壬申の乱を扱っています。上中下と続くので、今年は積んである3巻をまとめて読んでみるとするか。「火の鳥」は上巻では登場せず。時折「夢」に出てくる未来?も含めて、どのように物語がつながってくるのかが楽しみではある。2022/02/13

ふじ

22
太陽編(上)。日本の神が八百万の神から仏教に切り替わり始めた頃。仏教が悪のように見えるけど…?次はブッダを読むつもりなんだけど、手塚治虫の世界は想像をはるかに上回る深さなのではと身震いしています。2018/10/29

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