角川文庫<br> 詩集 散リユク夕ベ

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角川文庫
詩集 散リユク夕ベ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 190p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041673348
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0192

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masa@レビューお休み中

65
恋の色って何色だろう。甘いみかんのような橙色かな。それとも、純粋な愛のように澄んだ空色だろうか。やっぱり、燃えるように情熱的な紅色も捨てがたい。あっ、頬を染める桃色もありだよね。恋の不思議さは、人や状況や感情によって、千差万別なところが面白いんだと思う。まったく同じ状況でも人が変われば感じ方が変わる。そして、その色も変わるような気がするんだ。夕焼けの色が無限にあるように、恋の散りぎわも無限の色の選択があるんだと思う。だから、自分の恋だけじゃなくて、他人の恋も面白いんじゃないかな。2013/04/14

ちはや@灯れ松明の火

56
夕陽が西空に水紅色の花を咲かせた。足を止める、すこしの間。かたい横顔、遠いまなざし、声を投げても君の奥深くまでは届かない。似ていると感じた。周りと同じように笑えないむなしさも、心と言葉がずれるもどかしさも、分かるのに、分かちあえると思うのに。思惑から生まれるうたがい、ため息がつなぎとめる気持ち、浅葱から藤色へそして濃紺へ移ろう空。ただ黙って、信じつづけて、君のそばにいることができればいい。深まる夜が夕べの花を散らしては、星をまたたかせていく。いつか、きっとね。君を想って見上げた空から、君の声が聞こえる。 2014/06/16

ann

34
何度目かの再読。銀色さんの詩集ほぼ全てを読み漁り、縋り、欲しい言葉を集めてたのがほんの数年前。ドッグイヤーが一番多かったのがこの詩集。沼地の底にいた自分には見えていなかったページに、今の自分の気持ちを代弁してくれているような詩を見つけた。《つらかったことがあったのに もう忘れてしまった 苦しいことばかりは続かないのだ 時間と共に歩いてる》2023/01/22

湘子

31
「君を想って空を見あげると どんどんやる気がわいてくる 雪の野原 春の花咲く 口笛が凍えそうな空でも 君の声が聞こえる」切なかったり悲しかったり、どうしようもない感じの詩が多いのですが、最後の方のこの詩にきゅんとしました。写真など一切無いほんとうに詩だけの本ですが、シンプルでかえって心に響きます。なんども読み返したくなる。もう15年も前に手に入れた本なのですが、これで何度目か(笑 2013/04/01

ann

26
幼さは排除された。大人にしか立ち入れない恋愛感情のさざなみ。2015/10/16

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