内容説明
パルス暦325年、2月。パルスの国王アルスラーンは2万の軍を統率して、シンドゥラ国救援のため国境をこえた。トゥラーン領を通過し、チュルク領を経て、シンドゥラ国へ進軍する、巨大な半円を描く作戦行動、「アルスラーンの半月形」が軍師ナルサスによって立案された。国王アルスラーンの旌旗のもと、パルス軍に敗戦はなかったが…。仮面兵団の統率するヒルメスとダリューンの一騎打、伝説の怪物・有翼猿鬼の復活、ファランギースの過去…。書下ろし、ヒロイック・スペクタル・ロマン、第2部、勇壮華麗な第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
31
初読。2015年505冊め。以外にいいやつだったかもしれないザンデが惜しい。魔導要素がより出てきて、戦いはどうなっていくのか。2015/04/28
キラ@道北民
24
シリーズ第9弾。国を跨いだ戦いが続く中、地図なしで読み進めるのは辛く、『アルスラーン戦記読本』を片手に読む。蛇王復活が近づいてきてるのか、どんどん不穏な雰囲気に…。そんな中パリザード登場で、もしかしてこのお方は?とワクワクする。ザンデの死が呆気なくて、もう少し生き延びていたらヒルメスと再会を果たせたかもしれないと悔やまれる。2021/09/14
Tetchy
24
第2部の中心人物となるヒルメスが意外に脆いのが解る巻。なんせダリューンとの一騎打ちで負けそうになり、敗走してしまう体たらく。最初出てきたときはほぼ互角だっただけに、この凋落振りが気になる。そしてあの伝説の蛇王が・・・。2009/04/04
あなほりふくろう
21
「さて、俺はあのアルスラーンめを憎んでいるのだろうか」確かに憎悪の根拠を失ったとはいえ、ヒルメスの口からこんな言葉が出るくらいに毒気の抜けたキャラになっていたのが意外といえば意外、仕方ないといえばそうなのか。旌旗流転とはまさにヒルメスのことであったが、この更に流れ着く先はどことなろうか。ミスルに流れてナルサスの思うがままになっちゃうのか(苦笑) にしてもザンデ死亡はこの時点で見たくなかったな。愚直で憎めないキャラだった。パリサードがこの先どうストーリーに絡んでくるか、期待したい。2014/06/10
Tanaka9999
19
1992(平成4)年発行、角川書店の角川文庫。記憶によるとここまでは既読。ここで出版が止まったのだったか。ここから先のタイトルを初めて調べたのだが、急にファンタジーというかそういうタイトルになっている。この巻の後半でその予兆はあるとはいえ、タイトル通りの内容なら少し行き過ぎかな。最初の方の話からそのような超越者的な内容は仄めかされていたのではあるのですが。2023/07/27