内容説明
パルスの王都エクバターナは今、侵略者たるルシタニア国の大軍に支配され、血と死体と汚物におおわれ、昼夜をとわず、百鬼の横行する魔境と化しつつある。アルスラーン王子一行、六騎の旅人は三方に分かれ、パルスで最大の兵力がある、東方国境ペシャワール城塞に向かった。敵の執拗な追跡をかわし、山中の逃避行の末、目的の地にたどり着いた一行を待っていたものは…?権力と栄華のかげでうごめく意外な敵対者たち。怒り、憎悪、欲望、復讐が渦まく、書下し、スペクタル・ロマン、快調第2弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
karatte
43
全軍突撃ヤシャスィーン! というわけで、再読だが前回読んだのは20年以上前なので初読に近い。遂に完結するそうで、家にある分だけでも読み直そうと思い立ったはいいが、何故か角川文庫版の2、4、5、8しか本棚になかった。『旌旗流転』までは確実に買ったのになあ……というわけでいきなり2巻から。主要キャラはほぼ出揃っていて、逃避行~合流からシンドゥラを目指す辺りまで。昔読んだときは全然気にならなかったけど、なんかルビがものすごく多い。2018/01/05
扉のこちら側
43
初読。2015年493冊め。宗教の正義とか王権の正当性とか、踏みにじられる平民は気の毒だ。アルスラーンの秘密はうっすら見えてきた。しかしみんな若いのに優秀だなー。2015/04/23
Tetchy
33
やはり主人公にはライバルがいないといけないということでヒルメス登場。しかもどこか頼りなげなアルスラーンよりも強靭な意志を持ってて、ヒルメスの方が王に相応しいと思っちゃったりする(野心とやっかみが強すぎだが)。2009/04/01
キラ@道北民
28
シリーズ第2弾。ルシタニア軍勢の信仰を盾にして繰り返される暴虐に言葉も出ない。14歳にして過酷な試練を乗り越えようとするアルスラーンにどうやられるか今後が見もの。神出鬼没感のあるヒルメス王子の執拗さが、昔読んだ印象と違って幼さを感じた。そして、アルスラーンの出生の真実が思い出せない。次巻に進みます。2021/06/07
あなほりふくろう
25
天野善孝の挿絵が美しい。銀英伝の後のシリーズだけど小難しい設定や説明は非常に少なく、かなり平易。再読ということもあってか、さくさく読める。というか思い出せる。アルスラーン一行ペシャワールへ、キシュワードと合流まで。いたなあ、アルフリード(微笑) ヒルメスの、他者の配下を羨む様に器の限界を覚える。2014/05/09