出版社内容情報
日本型経営が、市場原理主義の米国を制す。迫真の長編経済小説!「サンマル」ブランドで知られる食品メーカー大手の東邦水産は、即席麺の米国工場建設を目指していた。「人を大事にする」経営理念のもと、市場原理主義の本場・米国進出に賭けた日本人ビジネスマンの奮闘!
高杉 良[タカスギ リョウ]
著・文・その他
片岡 忠彦[カタオカ タダヒコ]
著・文・その他
内容説明
「サンマル」のブランドで知られる大手食品メーカー東邦水産は、サンマル・INCを立ち上げ、即席麺の米国市場に進出した。長年悩まされた赤字からもようやく脱却し、第二工場も稼動を開始するが、セクハラ問題、ユニオン対策など、従業員の文化の違いに直面する…。山積する問題に、「事業は人なり」の理念で臨んだ結果は、米国市場トップシェアの獲得だった!市場原理主義を標榜する米国で、日本型経営の成功を描く力作長編。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
作家。1939年生まれ。『虚構の城』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジェンダー
36
小説としてものすごい読み応えはあるし、皆に読んでもらう為にどういったエピソードを盛り込みながら展開して行くはものすごい悩まれたと思います。ただ成功体験が多く描かれている。またその中で働かれている人達も良く描かれているし海外で働く上でまた工場を運営して行く上での参考にはなると思います。そして日本のやり方を全て持ち込もうとすると失敗する。向こうのやり方、考え方を取り入れながらやっていく事が成功に繋がるかもしれない。失敗しても再チャレンジが出来る会社は良いと思う。ヤル気と誠意を大事に生きて行こうと思いました。2014/09/06
James Hayashi
35
「燃ゆるとき」の続編。時は1989年。日本企業の米国進出ラッシュ。マルちゃんでお馴染み東洋水産がバージニアで第2工場を立ち上げるが、セクハラ、ユニオン(労働組合)、異文化コミュニケーション、メキシコ進出など海外拠点を立ち上げ時、ぶつかる難問を描いている。1袋10数セントという安価な製品のため、会社幹部自らコストカットの努力をし、失敗をしても切り捨てず包容力のある企業である事をうかがわせる。出張や出向など海外赴任する人は目を通しておくべきと思われる作品。中井貴一主演で映画化もされた。2018/06/03
asanosatonoko
6
日本流のやり方でアメリカで成功した企業の話、というのがテーマらしい。サクセスストーリーかつ、文体が短く要点のみを記すような書き方なのでこの手の小説にしては読みやすい。2014/09/18
ねんまく
5
読むのに時間がかかってしまいましたが、とても面白い内容でした。登場人物がみんな優秀なんですけど、こういう人達の下で働いてみたいと思う話しでした。要求も高いだろうけど。 マルちゃんでおなじみの東洋水産をモデルにした話でしたが、トヨタとかホントに大きい企業以外でも、世界で成功をしている企業は沢山あるんでしょうね。高杉さんの作品は初めてでしたが、他のも読んでみたいと思います。2018/09/09
Kobakampan
5
最初読んだ時、燃ゆるときの続編かと思ったけど、名前が違う気がするから違う話かと思ったら結局続編のフィクション?だった。燃ゆるときを読んでて思ったけど、登場人物の名前を覚えるのが難しい。名前とキャラクターが全然一致しない。話自体はおもしろい。2015/09/18