内容説明
浅見陽一郎刑事局長が苦境に立たされた。越前大観音堂に絡む不正を揉み消して欲しいと、地元有力者に圧力をかけられたのだ。彼の前に置かれたのは一体の見事な竹人形。それは昔、父親が馴染みの女性に贈ったものだという。父とその女性に一体どんな関係が?浅見家を脅かす出来事に困惑する陽一郎。弟の光彦は兄の窮地を救うために、北陸へと旅立つ。ところが、光彦も竹細工師殺害事件に巻き込まれ、容疑者として警察へ…。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
68
浅見光彦シリーズ。これは事件と謎のバランスがよかった。楽しめた。新聞社をやめた平石がいい味出してた。ヒロインとの恋愛感情が無い方が、浅見光彦は調子がいいね。しかし内田康夫さん、ネズミ捕りに引っかかったのかしら?やけに恨み節。2018/11/01
セウテス
55
浅見光彦シリーズ第18弾。〔再読〕水上勉氏の小説「越前竹人形」を基に、福井への旅情ミステリーであるのだが、内田康夫氏の竹人形に関する考察がたいへん読ませるものであり素晴らしいと思う。又若尾文子氏が主演で映画化されており、話が進むに連れてイメージが鮮明に浮かび上がり、哀しみで心が一杯になった。実際に私が見た竹人形は、手の内に収まるほどの可愛らしい雛人形だったが、作品内の妖艶な美しい人形を是非とも観たくなった。1度読み出したら止まらない、緊迫感の持たせ方の巧さに脱帽だが、ミステリー部分がもっと在ると良かった。2015/12/09
下町ロコモーティブ
11
*名探偵浅見光彦シリーズ18作目の読了。舞台は越前、亡き官僚エリートの父親の醜聞?への対応策を探すべく竹人形に絡む事情を調べるため滞在する事になった。突然、変わり者と呼ばれる竹人形職人が殺害され、光彦は容疑者として警察に拘束される。いつもの奥の手を使い警察から解放されたが、続いて土地の名士が殺害された。クライマックスで解き明かされる事件背景などは大掛かりで従来の著者旅情ミステリーとは若干趣が違っている。いつも読み終わった後にホッコリするシリーズです。2016/12/03
しんた
8
なぜかよく行く福井の話。日本人の問題点を福井になすりつけた感あり。スパイ作品好きであれば多少楽しめるが、これは推理作品じゃない。今更2018/07/23
うろん
7
名産品と言われている物が、実は作られたものだったというのは、かなり衝撃的でした。2016/02/06