角川文庫
乗る旅・読む旅

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  • サイズ 文庫判/ページ数 250p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041598115
  • NDC分類 290.9
  • Cコード C0195

内容説明

妻に誘われ“婦唱夫随”で出かけたアメリカ西海岸の鉄道ツアーや英国鉄道の旅、ひとりで気ままに歩く東京近郊への小さな旅―。少年時代から鉄道と旅を愛した作家が、老境の旅の味わいを綴った鉄道紀行と、旅にまつわる名著に寄せた達意の文章。旅への思いが募る珠玉のエッセイ集。

目次

アメリカ西海岸の鉄道ツアー
英国鉄道ツアー
米坂線・陸羽東線紀行
板谷峠、消えたスイッチバック
鉄道の父、井上勝のこと
近くにも旅はある
文庫解説
書評その他

著者等紹介

宮脇俊三[ミヤワキシュンゾウ]
1926年、埼玉県川越市に生まれる。1951年、東京大学文学部西洋史学科卒業。出版社勤務を経て、鉄道紀行を中心とする執筆活動に入る。著書は、『時刻表2万キロ』(第五回日本ノンフィクション賞)、『時刻表昭和史』(第六回交通図書賞)、『殺意の風景』(第十三回泉鏡花文学賞)、『韓国・サハリン鉄道紀行』(第一回JTB紀行文学大賞)ほか多数。1999年、第四十七回菊池寛賞を受賞。2003年2月、逝去
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅香山三郎

10
宮脇さんの晩年の「乗る旅」と、文庫解説や書評からなる「読む旅」からなる。紀行文学以外の宮脇さんの文章(書評)をはじめてまとまつた形で読み、何れも味はひ深いものだと感じた。要約・引用(抽出)の過不足の無さ、著者の人柄といつたやうなことを限られた字数でまとめる藝当をいくつも見ることができる。斎藤茂太、北杜夫、江國滋といつた、交流のある人びとの逸話を交へた書評が一段と面白い。2021/07/25

しんこい

10
久々に読む。年齢的に昔ほど旅行も過激でないが、団体旅行とかするし、日程変更はJTBも迷惑だったろう。書評は論点明確で、つがるとか読みたいが聞いたこともなかったな。2020/01/08

さっと

8
雑誌「旅」に掲載された国内外の紀行文、「宮脇俊三紀行全集」の月報に連載された東京から楽しめる日帰りの旅をまとめた「乗る旅」編と、自身のほかの著者の解説や書評をまとめた「読む旅」編を収録。「読む旅」のほうは元編集者ならではの文章へのこだわりが随所で語られる。解説、書評ともにやはり旅の本が多い気がするけど、どれも読みたくなってしまう点、宮脇さんの文章もすばらしいものです。2015/05/27

karutaroton

5
2006/3のレビュー再掲。江國香織さんのお父さんの本はまだ読めていない --- 宮脇さんの紀行文エッセイと書評が半々収められた本。紀行文は今までもいろいろ読みましたし、今回も文句ありませんが、書評は初めて読みました。が、これもなかなかよかったです。やっぱり人柄が表れていると思うなあ。また、元編集者らしい鋭さも持ち合わせていると感じます。 ちなみに、私はこの本で江国香織さんの父親も執筆しているのを始めて知りました。今度読んでみよう。2018/10/17

のぞみ

3
古希を過ぎた、最晩年の作。前半は生前に刊行された全集(これ、凄い事)に寄せた紀行文。その文章のユーモアや皮肉や、叙情の豊かさは何も変わっていない。しかし一方、僅かな距離でタクシーを使い、階段の昇り降りに難儀されてる姿には、ほんの数年前まで「足腰には自信がある」と山寺や山城へのきつい階段を登って居られた元気さは無く、解説で娘の灯子さんも書かれてるように、読んでいて胸が詰まる。後半は文庫解説や書評のまとめ。鉄道ファンの読者は興味無いだろうが、自分にとってはとても嬉しくありがたい。また読みたい本が増えた。2017/06/12

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