角川文庫<br> 終りの美学

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角川文庫
終りの美学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784041552421
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

夏が、終ろうとしていた。―デビュー作『情事』を、この書き出しではじめた著者は、様々な“終り”のなかに、男と女、人間のドラマを見いだし、創作へと駆り立てられつづけた作家でもあった。愛する家族のこと、気のおけない友と過ごした時間、創作への情熱、新鮮な驚きと刺激を与えてくれた旅の話…。人生の様々な“終り”のなかで、寂寥感とともに、作家の胸に去来する人、言葉、風景―。はからずも、本書(単行本)刊行直後に、惜しまれつつ急逝した著者の、エピローグを飾る名エッセー集、待望の文庫化。

目次

偏西風(ある別れ;再婚;愛の天秤 ほか)
リゾート便り(I LOVE NEWYORK;イスラエルの熱い風;香港汁かけ御飯論 ほか)
風の噂(夜の魔術;舞台の後;午前三時の幽霊 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

団塊シニア

51
53歳という若さで21年前急逝した森瑶子の最後のエッセイ、男と女、人間ドラマ、創作への情熱、健康への不安等が綴られてます。事務所の代表本田氏の解説にグッとくるものがあります。2014/12/07

ねこまんま

35
懐かしくて森瑤子ワールドにはまってます(笑) これも超短編エッセイなので読みやすい。 でも、このバブル感はハンパじゃないね。 当時、「一億総中流意識」と言われ、景気は上がるものだと思っていたので、頑張ればこういう生活を手に入れることができるかも?と思っていたお嬢さんは私だけではないはず・・・ 時は過ぎ、著者の年齢に追い付きつつあるわが身は、彼女のような華やかな生活をもはや望んでいないことに気づきます。 あの上昇志向は若さだったのか?時代だったのか? 2016/08/18

みゆまみゆ

3
図書館本。ああぁぁ!読んでいて、森さんに違和感を感じる自分がショック!昔 あんなに好きで憧れたのに!森さんの精神的に自立して、裏ではジタバタしていたり、葛藤をかかえていても、スッとクールな姿勢に惹かれていたのに。主婦がはしゃいでいるのを批判したり、何かとお金での表現をしているのが、何だか器が小さく感じて。保存してある小説を読んで、違和感を感じるのが、怖くなってきた。バブルの頃って、肩の力を張っていたよね。出来るカッコいい女を目指したよね。時代の価値観なのか、私が堕落したのか。続2015/08/13

su-zu

1
昨夜、友達が忘れていった本、あまりの懐かしさに一気読みした。1993年単行本刊行時に一度読んだのだが、再読するとあのころの時代の雰囲気があまりにもまぶしかった。きっと若い世代の人にとっては夢のような世界なのだろうけど、あのころはこんな風に、一流の遊びを苦も無くこなしている人がいっぱいいたのだ(自分は違うけど)。閑話休題、森さんのように美学を語れる作家さん、今は見当たらない。いいエッセイが、もっと読みたいな。2015/06/28

トフスラン

1
あんまり共感できなかったわ。なんていうか、経済レベルが違いすぎて、私はそんなふうにお金使えないので、住む世界が違うっていうかね…。でも芸能人とか有名人とかってとにかく幾つになってもパワフルな気がする。夜更かしも飲酒も恋も若いときのまま。そういうバイタリティがないとセレブにはなれないのかも。2014/12/02

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