内容説明
本書は、1980年前後、椎名隊長の厳しい隊規にのとって、離れ島に通い、釜たき、水くみ、たき火、宴会に命をかけていた頃の貴重な記録である。椎名さんとその仲間たちの魅力のすべてが収められている「あやしい探検隊」シリーズ、待望の文庫版第2弾。
目次
なぜかはわからぬが戦いの夜明けがきた!
必死の為替男、あかつきの脱走
火吹きの長谷川とバカデカフライパン
隙眼車掌のミステリー・トレイン
粟島ドラゴン夜半の凶器攻撃
極辛海域午前11時の逆襲
南国ツバメ島へひたすら逃げる
マニラは今日もラー油だった
ああもうダメ…とシャコ貝は言った
さすらいのベタ足北帰行〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
108
「あやしい探検隊」シリーズ第2弾。やっぱり「あや探」シリーズは初期の方がワイルドで面白い。シーナ隊長の厳しい隊規にのとって、離れ島に通い、釜たき、水くみ、たき火、宴会に命をかけていた怪しい男たち。椎名さんとその仲間たちの魅力的でハチャメチャな野外生活。そう、これは「キャンプ」なんて生易しいものじゃなくて、まさしく「野外生活」なのです。たき火を囲んでみんなで飲む酒。いいよねー。自分も若い頃は勝手に会社の同僚達と「怪しい探検隊支部」を結成して、野外生活をやっていました。今思い出しても懐かしい。★★★★
Aya Murakami
94
父の本。 北へというワードがタイトルにありますが、フィリピンやパラオといった南の島も出てきます。パラオは名前だけはきいたことがあるのですが女性の力が強いダンス好きの国なのですね。歌の方はどうなのでしょうか?近い将来歌って踊るパラオアイドルグループが結成されるかも? ラスト付近の無線遊びするシーンは久しぶりに活字で笑った箇所でした。警察相手に「チカチカランプを止めろ」はヤバイ…。2019/04/01
ゆいまある
70
前作があまりに面白かったので、我慢できずに読んでしまう。椎名誠と愉快な仲間(全員おじさん)達が、海辺で焚き火を囲んで酔っ払って歌って踊るシリーズ第2弾。北へ行くまでのくだりが凄い。この本が書かれたのは30数年前だが、今でもアジア最後の秘境と呼ばれるフィリピンのエルニド(私の次に行きたいところランキングでいつも上位)で体験ダイビング。更にパラオ!(私が世界一好きな海である。この本ではまだ観光地化してない)で潜る。羨ましすぎる。大型台風の中キャンプしたり、トランシーバーで馬鹿やったり爆笑シーンてんこ盛り。2019/03/13
へくとぱすかる
54
何と、これが「あやしい探検隊」の第2弾なんだそうだ。今まで読まなくて損した感じ。1981年のキャンプの時代性。文庫版あとがきがノスタルジーに満ちた回想。しかしあとがきでさえ25年も昔! (1992年の文庫初版の古本を、本日買いました)。思い切り笑えるが、2度とない時代の「貴重な記録」である。書かれなかった「カレーライス二度食い事件」など、まさに幻の記録だろう。2017/08/29
佐島楓
32
この「いい大人の男が島に渡り焚き火のまわりで飲み食いして踊り狂う」というコンセプトに浪漫のようなものを感じます。皆さんおそろしくお若くて素敵です(もちろん今も素敵です)が、「あぶないあぶない」と押しとどめたくなるほどひとつ間違えば危険につながることもやってしまわれているのも若気の至り?2014/01/18