内容説明
中央線国分寺駅から極北のシベリア、南米先端のパタゴニア―小さな散歩から大きな冒険まで、世にシーナさんほど「旅」と共に生きる作家はいないであろう。本書では、誰でも行けて誰でも興味がありそうな、観光のメッカといえる要所に、忽然と登場!“ウッソー”を連発する女の子が群がる渋谷スペイン通りを嘆き、瀬戸内海の離れ島では「自然」にいだかれてヒルネを楽しみ、札幌のキャバレーでは人生の一抹の「空しさ」を知る。眩しいシーナ光線を全国津々浦々に照射する、心さわがす痛快エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
76
1996年5月に刊行された本を、8年後の2008年8月にバンコクのBTSプロンポン駅にある BOOK OF WORLD という中古本屋でTHB20.00(約60円)で買って、それからさらに8年後の2016年3月にようやく読み終えました。そんなに勿体振って読むような内容の本じゃないのですけどね・・・。そんな自分は今、人口海岸になってしまった椎名さんの故郷で働いています。はい。2016/03/10
あんこ
13
元の単行本は昭和59年に出たもの。ナウなヤング、アベックなど懐かし言葉がたくさん出てきて、旅エッセイというよりプチタイムトラベルだ。ネットやケータイがない時代の旅は、ゆっくりとした時間が流れててちょっとうらやましい気がする。2016/05/08
ソラ
11
内容(「BOOK」データベースより) 中央線国分寺駅から極北のシベリア、南米先端のパタゴニア―小さな散歩から大きな冒険まで、世にシーナさんほど「旅」と共に生きる作家はいないであろう。本書では、誰でも行けて誰でも興味がありそうな、観光のメッカといえる要所に、忽然と登場!“ウッソー”を連発する女の子が群がる渋谷スペイン通りを嘆き、瀬戸内海の離れ島では「自然」にいだかれてヒルネを楽しみ、札幌のキャバレーでは人生の一抹の「空しさ」を知る。 2009/03/24
AR読書記録
10
このへん(あと『わしらは怪しい探検隊』とか)が、椎名誠のはまり始めだった気がする。今読むとさすがに時代をひしひしと感じる。っつか、ほとんど炎上物件というか、今だとやばい内容も多い気が。まあそれだけ今の世は毒気を抜かれてんだなとも思うし、でももちろん改善されたなと思うことも多いので、とにかく時代は流れるもんだなってことで。豪快でがさつなタイプのようでいて、案外人見知りで繊細なところもあって、そうだからこその視点が詰まっているなと思う。これはやっぱり、この先も手元に置いておきたい。2015/12/18
カワセミ440
8
30年ぶりに読んでみた。やっぱり30年以上前の文章だ。死語も結構ある。『ナウいヤング/アンノン族・』今読むとちょっと恥ずかしい部分もあるけど面白い。東ケト会、楽しそうだ。どうでも良いことを捏ねくり回すシーナ節はやっぱり面白い、当時はそんな人いなかったし。うちの近所で育った椎名さん、その頃の幕張なんて良く解らないけど潮干狩りはよく行ったな。今の14号線の辺りは全て海岸線の外だったからあの辺で潮干狩り。今の海浜幕張や稲毛の浜とか、全く当時の面影無いけどね。稲毛の浜の埋立記念館?の写真を見るとホントビックリだ。2015/05/31