角川文庫<br> 怪奇日蝕

角川文庫
怪奇日蝕

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  • サイズ 文庫判/ページ数 233p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041509074
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

私の例の不思議な体験をお聞きになりたいそうですな。私の分身というか、いや正確にはもう一つの私自身が、誕生日となるとどこからともなく現われて、私の初恋の人や恋人を犯して逃げるんですよ。そう、私からモラルと理性をとっぱずした、いやらしい私自身が現われて…。だが、それは物語のほんとの序章にすぎなかった。月が突然地球のまわりを回るのをやめて、あの怖るべき皆既日蝕が!! しかも私の誕生日に…。さらに、さらにエスカレート。想像を絶する黒いユーモアの爆発。式貴士が放つスーパーSF。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ベック

2
ここらへんになると、印象も薄れちゃってますねん

わた

2
式貴士作品は4作目だけど、これが一番好きかもしれない。頭の中の妄想を文章にしたような作品。「おれの人形」「懐中幻燈」なんて思春期男子の妄想のよう。意味不明な世界観の「落語ワールド」やちょっと切ない「われても末に」などいろんな種類の作品が楽しめる短編集。2019/10/19

ジャッカル佐崎

1
この作者のSFにはサイエンスが皆無に近いんですが、都合のいい超能力などの設定、鮮烈なビジュアルイメージ、モラル皆無で行動の先が読めない登場人物と、妙な味がありハマってしまいます。本短編集の「血の海」などはその典型例では。そこそこ新鮮なヒマつぶし体験を与えてくれるジャンクSF集。2014/11/09

yamakujira

1
妖しい物語がてんこ盛り、7編の短編集。幻想的な「怪奇日蝕」、猟奇的な「懐中幻燈」、妄想的な「犬が嗤う」、不条理な「血の海」、悪趣味な「おれの人形」、支離滅裂な「落語ワールド」、悲劇的な「われても末に」、それぞれに妙な味付けをしたホラーとSFなんだな。笑い飛ばしても唾棄してもいいんだけれど、心の闇を覗くようなおぞましさがあるなぁ。グロテスクな世界なのに平穏を招く「血の海」は、そのタイトルを含めて逆説的な平和論のようでおもしろかった。 (★★☆☆☆)2014/11/04

CJ

0
文章や描写はわりとライトなのに、胸糞の悪くなるような作風で、好き嫌いも分かれそうな短編集。ただ、悪趣味な個性と同時に奇想を追求するという面での魅力があったのもたしか。「犬が嗤う」の不気味さ、「血の海」の情景の強烈さは特に印象的。また、ラストにそれまでとは一変してリリカルな「われても末に」が来たのも効果的だった(蛇足ながらこの作品、海外の某有名短編と同モチーフ?)。2015/11/10

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