内容説明
それぞれの立場から、現代文学史に衝撃的な登場を果たし、その後、常に時代の最も尖鋭な位置で活動を続ける二人が、三つの〈聖地〉を巡りながら語り合った異色の対談集。おのおのの土地の神話、伝承、祭りにじかに触れつつ土俗の闇に挑み、闇を照らす炎として俳句を選んで交された白熱の対話は、〈言葉〉の力を再構築して、いま文学の行方を示す。
目次
遠野―キーワードは〈芙蓉〉
熊野―闇からのヴァイブレーション
吉野―桜の花のバリヤー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫羊
14
桜の真っ只中の吉野での対談が妖しくも豊か。来年の春は吉野に行こう。2023/05/24
芋煮うどん
4
恐らく再読。濃い二人の濃い対談。ただ、二人が紡ぎだす言葉の自在さ、強さ、艶やかさ、わかってはいても圧倒される。2020/09/15
hiratax
0
一緒に吉野旅行をしていた。2005/12/04
寛理
0
☆ 「ウル言語」の話とか、なるほど、という感じがしないでもないが、だいたい、「万葉」の世界を神聖化していて、わけのわからない話だった。磯田光一の解説も意味不明。 吉野で角川春樹が「UFOだ!」と叫んだのでみんなで窓に駆け寄る、というところがあるのだが、中上にもUFOが見えたのかどうか、はっきりしない。中上は「そんな感じでしたね…」とか言ってるだけ。2019/06/29