内容説明
綾子、いい仕事をたくさんしてくれたね。ありがとう。取材旅行の思い出から創作の秘話、たがいの性格や趣味のこと、信仰への思い、忘れられない言葉…。作家となった妻の創作と闘病を献身的に支え続け、ついに最期を看取ることになった著者が、哀しみを胸に書き綴った四〇年の日々。亡き妻に捧げる、優しさと愛情にあふれた追想記。
目次
十月十二日のこと
食事について
わたしたちの家
たがいの性格、家族のこと
趣味のはなし
旅行の思い出
クリスマスの思い出
このごろの生活
妻綾子への手紙
再び、妻綾子への手紙
著者等紹介
三浦光世[ミウラミツヨ]
1924年東京生まれ。家族と共に三歳で北海道に移住。旭川営林署に勤務していた59年、『氷点』でのちに作家となる綾子と結婚。66年に営林署を退職してからは、終始、妻の執筆活動を支え続ける
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感想・レビュー
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ach¡
25
これは作家、三浦綾子を献身的に支えた夫が綴る亡き妻へのラブレター♡じゃまいか!?その愛情の深さがしみじみ伝わり、チャーミーグリーンを地でいく生前の仲睦まじいお二人の姿が眼に浮かぶ。綾子氏のエッセイに登場する夫の聖人ぶりから、光世氏には畏敬の念を抱いていたが、本人は自身を随分とへりくだり妻を傑物としてたたえる。人間は他人の良さはよく見えるのに自分のそれには疎いものである。以下メモ:「笑点」は「氷点」をもじってつけられたタイトル。「知ってるつもり」で三浦綾子氏が取り上げられたという記述あり。ぁぁ見たい! 2015/10/21
ハンナ
24
前読の『妻と共に生きる』と内容が被るところがある。先日、光世氏もお亡くなりになったわけだが、綾子氏が亡くなった後にもずいぶんとお仕事をされて、マイ教会にもお越しになられていたっけ…。綾子氏の自伝を読んでいたときも、雑貨屋を開業したいきさつがイマイチ納得できなかったけれど、伝道のためだったとは。トラクト掲示板や家庭集会など、見習いたい要素はたくさん。光世氏視点からだと、自身の横暴さなどと書かれているけれど、人間としては当然のことだし、むしろ控えめな方かと…。こんな夫婦生活を送れたら…と、考えてしまう本。2015/02/21
yoshi41101
0
三浦光世さんの生き方は病気がちな妻を持つ夫としてのロールモデルだなぁ。もう一度三浦綾子文学館に行ってみたい。2008/08/09