角川文庫<br> 続氷点 〈下〉

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角川文庫
続氷点 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 370p
  • 商品コード 9784041437063
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

134
遂に読み終えてしまいました。読了してしまうコトが、こんなにも残念でならない作品は久しぶりでした。前作に比べ、キャラがしっかりと成立しているだけによりいっそう、各々の細かな心理描写が際立っています。やはり最後の最後まで「夏枝」は苦手でした。「達哉」の暴走?っぷりがホント、キツかったです。やはり「陽子」はとにかく聖人で、その言動はまさしく聖母そのもののように感じました。最初はちょっと憎く感じた「啓造」も本作においては、ちょっと可哀想にすら思えてしまいます。半世紀の歳月を全く感じさせない永遠不朽の名作でした。2019/09/01

納間田 圭

132
ゾクゾク心の底が凍りつく読み心地。人を許すとは…なんて困難なことなのだろうか…。唯一救われたのは…小樽に住む実母 恵子の夫の手紙の内容を知った時。そこは…外せないポイント。実に主人公 陽子が初めて憎んだのは…生みの母 恵子だった。夫を裏切り密かに子を産み捨てた妻が…無事に一生を終えて良いとは絶対に思われなかった。話しは…陽子が北大に合格し札幌での生活が始めたところからスタート。陽子の前に現れた…陽子が実の姉である事実を知らない弟。自分の母と…何もかも似すぎている陽子へのストレートすぎる求愛が鬱陶しいのだが2022/06/19

りゅう☆

91
マザコン弟達哉が陽子に近づく。好意あるのは分かるけど、可愛い達哉ちゃんに本当のことは言えないし無碍にもできない。徹と北原の陽子愛ライバル対決は平行線のまま。ある日、順子の徹への気持ち知り動揺。しかし辻口家と順子の関係には驚き。やっぱり夏枝はブー⤵。ほんと自己チュー。啓造も邪な気持ちあるけど、実際は浮気もせず真面目かよっ。陽子の気持ちが徹に寄ってきた?いよいよ恋の決着!と思ったら、まさかの急展開。罪のゆるしか…。感情、知性、意志。うーん、いまいち分からん。偽りなく陽子が選んだのであればいいのではないかと…。2022/02/15

大福

82
重くそして濃かった…しかし読んでいて嫌な辛さを感じる事がないストーリーなのが不思議。それよりも魅力を感じてしまうほどの作品でした。再読される方が多いのもやはり魅力がある作品だからなんだと思います。きっと私も再読するだろうな2019/02/17

Tsuyoshi

67
氷点に続き様々な過去が明白になっていくとともにキリスト教の説く「原罪」への教えが絶妙にリンクしていて人を赦すことの大切さと難しさ、正しいと思われる人にも犯した罪があるという事を改めて思い知らされ「氷点」では嫌悪感を抱いた夏枝に対してすら同情や哀れみの気持ちを抱いてしまった。特に自分の正義感に基づいて他人を見下す事の浅ましさを説く部分は自身にも有りがちな事でもあり印象深かった。2018/06/01

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