角川文庫
キリオン・スレイの生活と推理 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 243p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041425039
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

血まみれの女の死体のそばで、立ちすくんだ男は奇妙な事を口ばしった。「おれは、この指で刺し殺したんだ!」死体の傷は明らかに刃物で刺されたもの。しかも部屋は内側から鍵がかかり、密室を構成、凶器も見つからない…。事件の謎を追って、アメリカから来た詩人、キリオン・スレイの推理が冴える。―おかしな外人を探偵役に、数々の事件を見事な論理で解明する。ユ明する、ユ格連作推理。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

52
およそ30年ぶりの再読。暇を持て余している好奇心旺盛な詩人キリオン・スレイが不可解な事件に首を突っ込み、おかしな日本語を駆使して論理的に解決する短編集。何より各話のタイトルが魅力的で、「なぜ完璧のアリバイを容疑者は否定したのか」「なぜ密室から凶器だけが消えたのか」など、そそられますねぇ。そのまんまなんですけど。「トリックよりロジック」「謎と論理のエンタテイメント」を標榜する都築氏ですので、ここでもかなりアクロバチックで綱渡りのような(時には落ちかけるほど危なっかしい?)論理展開が楽しい小粋な作品集です。2014/12/05

セウテス

34
〔再読〕鬼才と言われる都筑道夫氏の短編集です。キリオン・スレイというアメリカ人を探偵に六編があります。男が泥棒に入った家で、見つかって慌ててしまい、家にいた女性を包丁で刺し殺してしまいます。逃げ迷ううち偶々警官に捕まった男は、観念して全てを自供したのに、警察と戻った家では、何事も起こっていないといいます。死体は、犯行現場はいったい何処にいったのか?など、トリックより其処にある謎を論理的に解明していくミステリーです。ロジックにこだわり色々な文章表現を用いており、実に粋なさっぱりとした作品と感じました。2014/07/02

hanchyan@飄々 

29
ひさびさに手に取ったが・・・ああ。やっぱり目次のページのカッコ良さったらハンパ無いなあ!(西欧風のサーベルのイラストが6本並んでる各々の下に漢数字のページ数、で、開いてみると「最初の? なぜ自殺(中略)他殺にしたのか」と副題が)。こんにち的標準から冷静に見ればツッコミどころ満載“w”なんだろうが、昔の傑作てたいていそんなもんだぞ(笑)。本格ってなにが面白いの?と問われて挙げる一冊なんですよね自分的に。フーテン&ヒッピー(笑)が集う百物語の会で語られた、乱歩&横溝的いかにもな過去の密室殺人を解く6話は秀逸。2015/10/29

Mark

25
短篇集、それぞれ味のあるタイトルが興味をひく。なかなか軽快かつ論理的にお話が進む、かなり昔の本ですがけっこう読めますよ。休みの日に朝からビール飲みながらいい感じです。2015/06/27

ホームズ

14
本の山の中で見つけたので再読。詩人というふれこみの主人公だけどキリオン・スレイからはそんな雰囲気はなくのんびり自由に生きてる感じで事件が起きると一気に集中している。このキャラクターも結構好きでいいな~。事件の方もしっかりしているし、昭和の雰囲気も好きだな~。2019/11/04

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