角川文庫<br> 如菩薩団―ピカレスク短篇集

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角川文庫
如菩薩団―ピカレスク短篇集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 370p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041305232
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

東京都民三百万人を殺害…したかもしれない男の言語道断。神も仏もない闘争が生んだ無慈悲。知性あふれるマダムの上品な極悪非道。文学のために私小説作家が敢行する落花狼藉。老いた生命の祝祭が暴走する破廉恥。―最凶の悪漢たちによるあまりにも過激な作品の数々。だが、どこかかわいげのある登場人物たち、ちょっとあなたに似ていなくもありませんか?新発掘短篇「傍観者」も収録。

著者等紹介

筒井康隆[ツツイヤスタカ]
1934年大阪生まれ。同志社大学文学部卒業。主な作品に『虚人たち』(泉鏡花文学賞)『夢の木坂分岐点』(谷崎潤一郎賞)『朝のガスパール』(日本SF大賞)『ヨッパ谷への降下』(川端康成文学賞)『わたしのグランパ』(読売文学賞)などがある。映画、演劇、テレビドラマなどにも出演、役者としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

74
過激だけれど面白くてたまりません。恐ろしくてトンでもない話がこれでもかというくらいに押し寄せて来ます。タブーに触れまくったドタバタエログロ短編集と言うに相応しいと思いました。筒井サンを読んだことのない人にはかなりキツいでしょう。小説の限界にチャレンジしているのが伺えます。書くことのできないところまで書き尽くしている気がします。いや、筒井サンなら今でも自分の書けるだけのタブーを書きそうですが。2015/12/05

おにく

24
ピカレスクの流れを組む短編集です。最初“ピカレスク”の意味がよく分からなかったのですが“悪漢小説”という意味の他に“社会批判的や風刺的性格”も含まれているそう。風刺といえば“死にかた”という短編が良いですね。“鬼がデスクの仕事をする職員を棍棒で、一人ずつ脳天をかち割っていく”というもの。よく仕事で話しかけても、パソコンから目を離さないで答える無礼な人がいますが、そんな人はどういう反応を示すでしょうね(笑)ブラックユーモア満載の一冊。“コレラ”と“愛の税務署”は電車など人の多い所では爆笑注意! 2017/09/14

まめこ

19
★★☆☆☆これが初めての筒井本だったら、筒井本は一生読まなかったと思うくらい強烈。あまりの不謹慎さに顔をしかめつつも、突き抜けた胸くそ悪さに口元が緩む。カミュのペスト超え(らしい)「コレラ」は高音響極彩色の人間ドラマ。スーパー高齢社会の通夜あるある?「断末魔酔狂地獄」。オニが会社にやってきた。順番に殺されてゆく「死にかた」はちょっと好きかも。もー破廉恥過ぎて感想書きづらっ!2022/09/10

kinkin

14
想像力豊かで、心臓の弱い方は読まないほうかいいかも。個人的には「死にかた」「如菩薩団」「断末魔酔狂地獄」が好き。2014/03/10

ミロリ

5
気が狂っている話ばかりなのにちゃんと面白い。しかし子供や純粋な人には読んでほしくない。【コレラ】上流社会の性的嗜好が最高に狂っている。汚いけれど面白い。【断末魔酔狂地獄】ジジババのロック過ぎる終焉。こんな話どうしたら思いつくのだろう。【村井長庵】老若男女構わず犯すジジイ。赤ちゃんはダメだ。【わが愛の税務者】狂気が伝染する描写は秀逸。2024/03/14

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