感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
131
【図書館本】角川金田一ファイルも折り返し地点。 ヌードモデル仲介業「共栄美術倶楽部」は猟奇マニアが集う妖しげな倶楽部。そんな倶楽部に異形の男、その名も幽霊男(!)が現れてから次々と巻き起こる異様な殺人…。 これまでの長編シリーズからは異色な、都会色の強い作品。犯人の動機も田舎の狭くて濃密な確執ではなく、なんとなく都会ならではの狂気という印象。(まあある意味狭い世界の確執なのですが…) 妖しげな世界観は健在だが、今回の金田一さんは右往左往してこれまでに増して役に立ってな…いや、何でもないです。 2018/06/04
nobby
122
なんかエロい、いやエラい話だった…物語の舞台は、“ちかごろはやる”ヌードモデル仲介業者「共栄美術倶楽部」。中盤で殺人が描かれるのは、白昼堂々と伊豆の高級旅館を貸し切って行われる野外ヌード写真コンクール「美の饗宴」。そこに関わるのは顔じゅうに繃帯を巻く姿の幽霊男、その登場には自ら“ゆれお”と読ませる。何だかもう人物やら設定など独特過ぎる世界観での展開だが、気が付くと不思議とのめり込んでしまう。次々と殺されるモデル達の死に様は結構グロい…金田一は、その登場こそクスッと笑いを誘うが、ほぼやられっ放しなのが潔い…2018/09/01
セウテス
77
金田一耕助シリーズ第12弾〔再読〕ミステリよりは、風俗小説の意味が強い。戦後復興の蔭なる部分を、敢えてスリラーとして描いており、エロスを加味した乱歩風作品だと言える。ヌードモデルの派遣事務所に、佐川幽霊男(ゆれお)という男が訪れる。彼はモデルの派遣を依頼するが、指名されたモデルは派遣先で殺害されてしまう。幽霊男はその後もモデルを派遣させては、殺害を繰り返えす。幽霊男とはいったい誰なのか、何故モデルは殺されるのか推理出来なくはない。しかし本作はいつもと違う金田一の姿や、二転三転する展開を楽しむ作品だと思う。2017/10/08
TAKA
57
これは映像化は無理だな。まあしかし次から次と殺されましたね。池から足がで、えっ!犬神家の使い回しかってなりましてたよ。もうなんでもありの殺人事件で面白かった。確かに猟奇だとか、現実逃避だのというのはとんでもないこと引き起こす場合がある。刺激から刺激を求める犯人がいることも。包帯男に吸血鬼にもうゲテモノ感が凄すぎです。2019/07/16
えみ
47
なんという不敵で大胆で感情流出過多な幽霊男。不気味だ…。笑い方のわざとらしさが、次第にいやらしさに変わって、最後は恐怖になっていく。聞こえないはずなのに耳について離れない笑い声。ヌードモデルの仲介業にモデル女性を依頼した彼がとった行動がその後起こる連続殺人事件の幕開けとなる。誰も彼もがギョッとする幽霊男とは一体何なのか。マニアックな性的思考に惑わされて、危うく真相を見落としてしまうところだった。相変わらず金田一耕助シリーズは狂気の中の狂気でむせ返りそう。しかし困ったことに中毒性があるのだから、たちが悪い。2024/09/14