角川文庫 角川ソフィア文庫<br> 旅人 - ある物理学者の回想

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角川文庫 角川ソフィア文庫
旅人 - ある物理学者の回想

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  • サイズ 文庫判/ページ数 241p
  • 商品コード 9784041238011
  • NDC分類 289
  • Cコード C0195

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すーさん

31
 現実は小説よりも奇なり。湯川秀樹という理論物理学者の名は聞いたことがあると思う。とても文学に興味があるなど、想像していた人物とのギャップが多い。読みやすく、小説のよう。27歳までの研究人生と、苦労したこと考えたことを綴った自伝。その人生は旅人のようでもある。難しい言葉が並んでいるところは正直、何を書いているのか分からない。しかし、世の中から距離を置きたいと思う厭世観、文学や哲学に興味を持っていたこと、物理学の研究者になるなんて中学生の頃までは考えてもいなかったこと等、驚かされることが多く、面白い。2019/03/02

ホームズ

11
自伝という物を読むのは初めてかな~。面白かったですね(笑)色々な人たちとの出会いや感謝の気持ちがいいですね。文章を読んでるときっと付き合いにくい人ではあるけどいい人なんだろうな~って気がしてしまった(笑)2011/11/22

よしひろ

9
湯川秀樹の回想録。目的地を発見した後で、随分まわり道をしたものだと感じたそうだ。この発見がノーベル賞を受賞することになる。人間が本気で専門の世界に没頭して、世界の誰も到達してない世界を垣間見る時、そんな心境になるのだろうか。とにかく、疑う心を持っている。文学にも親しんでいる。リアルに考える力を持たないといけないなと感じた。2015/08/29

isao_key

7
偉業を成し遂げた人物に共通しているのは、ひとつのことをやり遂げる根気強さにあると思う。博士は本書で、子供のときからエネルギーを読書と、それにつながる思考の中にだけ注ぎこんだバランスのとれていない少年だったと述べる。しかし物理学者として割合早く一人前になれた理由のひとつとして、この不調和な、かたよった人間形成が大いに力があったのではないかと回想している。読書については『本の中の世界』にも書かれていたが、幼少時に祖父から意味も分からずに仕込まれた漢籍の素読が大きな収穫をもたらしている、とその効果を挙げている。2013/06/25

うさこ

6
湯川博士の頭脳の明晰さはすごいものなんだと感じた。少年期の勉強に対する好奇心とそれを満たすだけの能力が備わった天才なのだと思う。物理学だけでなく、哲学や文学にも造詣が深い。しかし、無口で、偏執的で孤独。さぞ生きにくさも感じていたことであろうと想像する。2013/12/08

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