魂手形―三島屋変調百物語七之続

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  • サイズ 46判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041108536
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

嘘も真実も善きも悪しきも、すべてが詰まった江戸怪談の新骨頂!

江戸は神田の三島屋で行われている変わり百物語。美丈夫の勤番武士は国元の不思議な〈火消し〉の話を、団子屋の屋台を営む娘は母親の念を、そして鯔背な老人は木賃宿に泊まったお化けについて、富次郎に語り捨てる。

●宮部 みゆき:1960年東京生まれ。87年「我らが隣人の犯罪」でオール読物新人賞を受賞。『龍は眠る』(日本推理作家協会賞)、『本所深川ふしぎ草子』(吉川英治文学新人賞)、『火車』(山本周五郎賞)、『理由』(直木賞)ほか著書、受賞歴多数。

内容説明

江戸は神田の袋物屋・三島屋で行われている風変わりな百物語。「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」が原則だが、従妹のおちかから聞き手を引き継いだ富次郎は、語られた話を墨絵に描き封じ込めることで聞き捨てとしていた。美丈夫の勤番武士が語る、摩訶不思議な力であらゆる火災を制す神器の真実「火〓太鼓」。馴染みの団子売りの娘が打ち明けた、一途な愛が引き起こした悲しき事件「一途の念」。木賃宿に泊まったお化けの復讐譚「魂手形」。三人の語り手の物語と、三島屋に届いた慶事の報せをきっかけに、富次郎は自らの行く末に思いを巡らせていく―。

著者等紹介

宮部みゆき[ミヤベミユキ]
1960年東京生まれ。87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞長編部門、同年『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞、93年『火車』で山本周五郎賞、97年『蒲生邸事件』で日本SF大賞、99年『理由』で直木賞、2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、02年に同書で司馬遼太郎賞、07年『名もなき毒』で吉川英治文学賞、08年英訳版『BRAVE STORY』でThe Batchelder Awardを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

584
宮部 みゆきは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。三島屋変調百物語シリーズも読み続けて7作目となりました。出版社は毎日新聞出版からKADOKAWAに戻りました。著者にしては珍しく頁数が少なく3話だけでした。また内容の割に挿絵が可愛過ぎます。オススメは、『一途の念』です。本シリーズは、7作目でまだ34話なので、百物語が成就するには、全四章、19巻程度必要です。 https://promo.kadokawa.co.jp/mishimaya/2021/04/27

ひさか

447
野生時代2020年2月号〜2021年2月号掲載のものに加筆修正を行い2021年3月角川書店から刊行。シリーズ7作目。火焔太鼓、一途の念、魂手形の3つのストーリー。いずれも、哀しく、面白く、ちょっとした楽しさも感じる覚悟のいる怖いお話でした。富次郎の書く墨絵が気になりますが、挿絵とはちょっと違うんだろうなと思います。2021/05/09

Makoto Yamamoto

364
七之続は従来と違って短いが、いずれの話も良かった。 書名にもなっている「魂手形」が一番長く、読みごたえがあった。ここでの登場人物七之助は七之続を連想させてくれた。今回の終わりには次はおちかが登場する予告かも知れない。 八之続が楽しみ。 2021/05/20

Tanaka9999

326
2021年発行、KADOKAWAの単行本。3編。京極の「百物語」に引き続いて宮部の「百物語」こちらの怪しは現実に影響を及ぼしているもの。3編とも人情物という感じ。怖い話でないものは落語を想像して読めば面白いかも。まぁ、語り口風な文章ではないので若干難しい面はありますが。2021/09/28

はにこ

291
富次郎が聞き役になった三つの話。怖さよりも切なさや優しさを感じた話だった。挿し絵が可愛らしくて良かった。前の利き手、おちかが嫁いでいったように、富次郎も自分の身の振り方を考えはじめる。得意の絵の道に進むのかな。2021/05/14

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