知の巨人―荻生徂徠伝

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  • サイズ B6判/ページ数 371p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041107553
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

父の江戸追放で上総の田舎に逼塞を余儀なくされるも、学問への情熱絶やさず猛勉強を積んだ荻生徂徠。苦労を重ねつつも江戸の儒学に新風を巻き起こし、ついには日本の学問を変えた知の巨人の実像に迫った歴史長編!

内容説明

父の江戸追放で遠く上総に逼塞するも学問への情熱絶やさず、柳沢吉保の庇護のもと猛勉強を積み、苦労を重ね江戸の儒学に新風を巻き起こした男―荻生徂徠。中国伝来の朱子学を乗り越え、この国の近代思想の礎を作った稀代の天才の生涯を描く。歴史長編の金字塔!

著者等紹介

佐藤雅美[サトウマサヨシ]
1941年兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒。85年『大君の通貨』で第4回新田次郎文学賞、94年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で第110回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

to boy

28
名前は知っていてもその業績についてはよく理解していなかった荻生徂徠の評伝。著者の資料を調べ尽くす努力に感謝。朱子学全盛の時代にあって古文辞により孔子を正しく解釈しようとする徂徠。漢文を直読しようとする姿などその知性と努力がよく伝わってきます。返事の来ない手紙へのいら立ち、新井白石への反発など人間らしい感情もあってなかなか面白い評伝でした。2019/04/26

松風

28
自分の文学(特に古典)を読む姿勢、或いは世間一般に対する見方は知らず徂徠学の影響を受けているのかもしれない。理より気、出来合いの道徳に収斂しない言葉の世界そのものを味わう、その時代の他分野の作品から考証する云々。学問の根底にルサンチマンがあるところにも共感した。だからこそ「聖人」になるための学問ではなかった。そこに吉宗は惹きつけられたのかな、と。ただそれらは、徂徠のスケールでやらねばせせこましいものにしかならないのだろう。末尾の江戸朱子学の意義が小人を暖かく励ます。2014/08/31

みんさね 

15
志の輔師匠の『徂徠豆腐』聴いたのを思い出して、作品中にも出てきましたね。「大学者が落語や浪花節の主人公として語られた例は、徂徠以外にない」なるほど「隣は荻生惣右衛門」てな具合に親しまれ伝説化して行ったのでしょう。どんな実績があり、何を成さんとした人なのかよく知らずに。私もそうでした(^^)。2014/06/26

mushoku2006

14
ぶっちゃけ、荻生徂徠なんて、大昔に日本史で勉強して、名前くらいは覚えていますけど、全く知識も印象もありません。 本著を読んで、なかなか複雑な、人間くさい人だったんだなと思いました。えらく根に持ってみたり、逆にあっさりと寛容だったり、あと、現実の政治を語る際には、ごにょごにょとなってしまったところがリアルで面白かった。 太宰春台が徂徠学の後継者ではなかったこと。赤穂浪士の処分について、徂徠の意見具申があったというのは史実でなかったことは勉強になった。2014/06/15

ぴきん

13
面白くて止めることができず。なんと参考文献のあとの謝辞?まで、いいんです!と言っても、ちっとも読めていない。読めていなくても面白い。ね、すごくない?2014/06/17

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