ライオン・ブルー

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041047743
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

乱歩賞作家が放つ、衝撃の交番警察ミステリ!関西某県の田舎町・獅子追の交番に異動した澤登耀司、30歳。過疎化が進む人口わずか4万人の町から、耀司の同期で交番勤務していた長原信介が姿を消した。県警本部が捜査に乗り出すも、長原の行方は見つからなかった。突然の失踪。長原は事件に巻き込まれたのか。耀司は先輩警官・晃光に振り回されながら長原失踪の真相を探っていく。やがて、町のゴミ屋敷の住人だった毛利宅が放火され、家主・淳一郎の遺体が見つかった。耀司は、長原が失踪直前に毛利淳一郎に会いに行っていたことを掴むが……。

呉 勝浩[ゴ カツヒロ]
1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。現在、大阪市在住。2015年、『道徳の時間』で第61回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。二作目『ロスト』、三作目『蜃気楼の犬』を刊行。

内容説明

生まれ故郷である田舎町の交番に異動した澤登耀司、30歳。過疎化が進む町で、耀司の同期・長原が姿を消した。県警本部が捜査に全力をあげるも、長原の行方は分からなかった。事件に巻き込まれたのか。それとも自らの意志なのか。耀司は先輩警官・晃光の言動に不審を抱きながらも、長原失踪の真相を探っていく。やがて、町のゴミ屋敷が放火され、家主・毛利淳一郎の遺体が見つかった。耀司は、長原が失踪直前に毛利宅を訪ねていたことを掴むが…。乱歩賞作家が放つ衝撃の交番警察ミステリ!

著者等紹介

呉勝浩[ゴカツヒロ]
1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2015年「道徳の時間」で第61回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2作目『ロスト』が第19回大藪春彦賞の候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

377
まずまず楽しく読めたが、色々と微妙な気持ちになる事が多かった。まず主人公やその周辺人物に覚悟が足りない。心の底ではなんだかんだ結構いい事してるつもりになって自分を許しているような温さが染み出してきていて、そこら辺はしらける。あと設定的に仕方ないが、地主ややくざの吹けば飛ぶような小物感。井の中の蛙すぎて話にのめり込めない。ここはもうちょっと黒い人物に描きこんで欲しかったところ。兄との確執が解けるあたりは一見いいシーン風なのに、主人公の心情の掘り下げがなさ過ぎて「コイツ理解してんのか?」となってしまう。2017/06/20

ヴェネツィア

354
語り手は警官だが、警察小説からははるかに遠い。ジャンル分けをするならば、ハードボイルドということになるだろうか。あるいは、長原の失踪の真因を突きとめてゆくミステリーでもある。ただし、そうだとすれば、1章から3章までの耀司の語りは、作家による故意のミスリードということになり、4章のあざやかな事件の解明もいささか霞んでしまう。物語は徹頭徹尾、獅子追町という閉塞した環境の中で展開し、強烈な地縁社会が全ての背景にある。その中にあって自身の地歩を固めていこうとする晃光大吾のニヒルな存在はなかなかに魅力的である。2023/12/23

🐾Yoko Omoto🐾

159
謎の失踪を遂げた同期の行方とその理由を知るため、故郷の町交番に異動を願い出た耀司。赴任後間もなく謎の火災事件に続き、同期と共に行方知れずだった拳銃で殺人事件が起こる。小さな田舎町で幅を利かせるヤクザと、持ちつ持たれつの関係を築く警察官。誰それに逆らってこの町ではやっていけないなどという狭小な世界の中での暗黙のルール・保身・小競り合い・隠蔽などゲンナリする要素が多々。失踪絡みの真相は意外性もあり良かったが、理解不能な男どもの野心には「これでいいのか警察官よ」という違和感だけが強く残った。田舎は恐ろしい。2017/06/26

Satomi

90
制服警官をライオンブルーと呼ぶらしい。生まれ故郷は過疎化が進む田舎町。故郷の交番に異動した主人公が失踪した同期の長原を行方を探す…。これが厄介なのだ…。田舎町ならではのしがらみ、縄張り意識。ヤクザさながらの利権争いに癒着。うんざりする。挫折寸前。警察ものにはイケメンか、熱い男がひとりやふたりいるものだが、クズ揃い。反則スレスレの結末にぐったり。2017/06/22

ゆみねこ

83
生まれ故郷の交番勤務として赴任した警察官・澤登。彼には警察学校時代の同期・長原の行方を捜すという目的が。田舎独特の権力との癒着、大規模開発や町村合併問題もはらむ。最も怪しいと思った彼が犯人ではなく、意外なあの人が絡んでいた。でも、この主人公、好きになれない。2017/05/30

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