燕雀の夢

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041047712
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

織田信長、豊臣秀吉─。 英傑の「父」たちは、 果たして息子を愛したのか群雄割拠の時代に、一際異彩を放つ父親たち。戦国の英傑たちの父は、何を夢みたのか──。
上杉家と国人衆の狭間で、長尾家の生きる道を模索する上杉謙信の父・長尾為景「下剋の鬼」。隠居後も息子の戦いに我を重ねる武田信玄の父・武田信虎「虎は死すとも」。父子相剋の歴史を断ち切るため、我が子に己の戦いを見せる伊達政宗の父・伊達輝宗「決別の川」。愛する者を守るために、苦渋の決断を重ねる徳川家康の父・松平広忠「楽土の曙光」。“うつけ殿”と揶揄される息子に対し、ただ一人恐れを抱く織田信長の父・織田信秀「黎明の覇王」。貧しき暮しを抜け出すため、戦での手柄を夢見る豊臣秀吉の父・木下弥右衛門「燕雀の夢」の六篇を収録した著者渾身の歴史小説。

天野 純希[アマノ スミキ]
1979年生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知大学文学部史学科卒業後、2007年に「桃山ビート・トライブ」で第20回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年『破天の剣』で第19回中山義秀文学賞を受賞。そのほかの著書に『信長暁の魔王』『覇道の槍』など。新時代の歴史小説界を担う俊英として注目される。

内容説明

織田信長、豊臣秀吉―英傑の「父」たちは、果たして息子を愛したのか。歴史小説の気鋭が描く、戦国覇者の父子の物語。

著者等紹介

天野純希[アマノスミキ]
1979年愛知県生まれ。愛知大学文学部史学科卒業。2007年「桃山ビート・トライブ」で第20回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。13年『破天の剣』で第19回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナイスネイチャ

169
図書館本。謙信、信玄、正宗、家康、信長、秀吉。戦国を彩った武将の父親の物語。知識として知っていましたが、そこに父親としての感情を入れて物語として成り立たせるのは面白かった。特に信虎(信玄の父)と信秀(信長の父)がお気に入り。2017/04/09

yoshida

126
戦国の英傑達、謙信、信玄、政宗、家康、信長、秀吉の父の生き様を描いた連作短編集。戦国草創期であり、いまだに守護の影響力が残る時代に面白く読む。特に長尾為景はあまり馴染みがなく興味深い。自分の代では叶わなかった野望や夢。これを次代の息子へ託す。信秀は信長の慧眼を信じ、為景は景虎の将器へ託し、広忠は人質の身の家康を案じながら。秀吉の出自は新しい説を唱えている。実際に詳しく出自の分からない秀吉の場合、許容される内容。あまり取り上げられることの無いであろう、英傑達の父親を主役にしたことが歴史好きの心を掴む作品。2019/03/31

巨峰

89
戦国の有名武将の父を主人公にした6つの短編。特に後半の3つが印象深い。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康のそれぞれの父。3つの短編が絡み合うから、この3篇は順番通り読んでほしいです。特に秀吉の父木下弥右衛門が貧しい半農半足軽であるということが3つの物語に奥行きをもたらせていると思う。それぞれの父は子に何らかの夢を託したが、弥右衛門だけはそうじゃないのも面白かったです。2019/02/02

ポチ

53
あの戦国武将の父とはどんな人物だったのか、小説になる事が少ないだけに新鮮さを感じながら読了しました。2020/05/17

とん大西

37
父は子に何を託したか。子は父の夢を継ぐことができたのか。信長、秀吉、家康、政宗、信玄、謙信-英傑達のepisode0となる彼らの父親の物語。初読作家さんのため文章運びに戸惑いつつも父親達各々の想いを噛みしめ。に、してもそこは殺合いに是非もない戦国の世。家庭人の情愛より武人の情念が優るドライな渡世。仲睦まじい父子の描写は殆んどなく、御家大事の歪な父子関係が観てとれます。それでも…信玄に追放された父・信虎が信玄へのライバル心のみ生きる糧とし、信玄死後に至り、子の情念に寄り添う心情にはやはり父子愛を感じました。2017/07/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11493160
  • ご注意事項