内容説明
パリ社交界にはいりこんだモンテ・クリスト伯はかつて自分をおとしいれた者たちに、つぎつぎと復讐をとげる。しかし、犠牲者がふえるにつれ、みずからの行為に迷いを感じるようになっていく。最後に、モンテ・クリスト伯がとった行動とは?フランスを代表する文豪デュマによる、華麗なる復讐の物語!小学上級から。
著者等紹介
デュマ,アレクサンドル[デュマ,アレクサンドル][Dumas,Alexandre]
1802年フランスのビレール・コトレに生まれる。公証人見習い、オルレアン公の秘書室勤務ののち、戯曲『アンリ三世とその宮廷』で大成功をおさめ、以後つぎつぎと話題作を発表。新聞連載小説なども手がけ、大人気作家となる。1870年没
大友徳明[オオトモノリアキ]
1935年東京に生まれる。早稲田大学大学院仏文科修了。関東学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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marryparty1
26
少し読みにくさもありますが1844年に書かれたとは思えないぐらい今読んでも面白いです。所々でドラマのシーンが思い出され、こんな風にアレンジされたのかと思いながら楽しめました。エドモンが復讐を楽しむだけの情のない人間に成り下がっていなかった所が良いです。待て、しかし希望せよ。2022/07/24
☆kubo
5
復讐したい当人だけならともかく、周りも不幸に巻き込むことに気付いたエドモンでしたが、復讐の虚しさも感じつつ一応初志貫徹。原作はかなり長いのですね、完全版もあるのかな?主筋に関係ない所をカットしたこの位のほうが読みやすいと思います。満足。2012/09/07
りんこ
3
面白かった。途中でヴァランティーヌの事を騙して本当に殺してしまったのかと思って えぇ?と思っていたがちゃんと復活してくれて安心した(笑)メルセデス、フェルナン、ダングラール それぞれの人がそれぞれのとった行動に相応しい結末が用意されたと思う。とくにメルセデスとよりを戻すなんてしないでくれて良かった。読後感はすっきりしていて非常に良い。途中人物が誰が誰だか分からなくなることがあったが、それ以外ではとても楽しく読めて良かった。 2012/06/22
さく
2
悪い奴らはダンテスを騙したこと以外にも二重三重に悪事を働いていて、モンテクリスト伯(上巻で宝を手に入れたダンテスは伯爵を名乗る)はそれらすべてを暴いて徹底的に叩きのめす。財産と知恵を使った計画が成功するのが面白くて一気読み。ただ、復讐に巻き込まれて子どもがひとり犠牲になり、苦悩するモンテクリスト伯。後悔したり監獄を見に行って怒る心を取り戻したり復讐の最後には揺れに揺れ、結末も良かった。みんな死んでおしまい、ではない。生きて、幸せになりたまえ。名作だった!2024/01/31
鷲津洋次郎
2
児童書で重要な部分だけを凝縮した本だからか、読みやすかった。 復讐だけの物語と思いきや、人に触れて苦悩し最後に温情を見せるなど、人間味を感じられる主人公がいい。2013/03/20