出版社内容情報
まずしい人びとの暮らしに苦悩する銅像の王子の愛に、とうとう命までささげてしまった小さなツバメの無償の愛を描いた傑作物語。 小学校高学年から
内容説明
旅に疲れたツバメが一夜の宿にえらんだのは、黄金色に輝く〈幸せの王子〉の像の足もとでした。ささげつくす小さな愛を描いたワイルドの名作を、もういちどやさしい絵をそえて贈ります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森の三時
23
秋になると暖かな南の国へ旅立つのが燕の生まれ持った生き方だろうに。冬の燕という語感に、なんだか可哀想で悲しい気持ちになるのは、きっと子どもの頃に読んだこの物語の絵本の記憶のせいだろう。改めて完訳を読むと、王子のせいで冬になってしまい帰れなくなったと感じるか、王子を愛したから残ったと思えるかで、印象が変わります。人だって捧げる愛に落ちると通常の選択をしなくなることがありますもの。原題を直訳すると『幸せ(幸福)な王子』なのでしょうが、『幸せ(幸福)の王子』との訳の語感の方が好きです。 2017/10/28
kazu_tea
11
子供の頃に感動し、忘れられない物語。最近また急に読みたくなり図書館で借りました。自分の命を削ってまで王子を愛し献身的に尽くしたツバメ…、やはり涙がこぼれました。2012/01/22
ゆにす
10
絵本や紙芝居で割愛されている部分も読めました。よかったです。市長や市会議員の発言の醜いこと!2012/01/10
ミロリ
8
王子もツバメもかわいそうだった。終わりに近づくほど悲しくなる。温かいエジプトへ向かおうとしているのに 王子に頼みごとをされるツバメの姿が不憫に思えた。でも 終盤ではこの選択で良かったんだな と思えるようになった。王子は成仏することなく像に宿ったんだと思うと それも切ない。城外に広がる世界を見たかったんだろうな……。そんな王子の像を良く思わない市長や市会議員にはイライラ。建設途中でもない既存のものにひどいことを言うなんて……。 神様と天使が王子とツバメを救ってくれたので 後味良く終われました。良かったです。2013/08/05
航輝
7
図書館本 ツバメの愛が… 最後にツバメ死んでしまうのはわかってても可哀想 やっぱりツバメは冬を越せなかった 王子の像の扱いが酷い2017/05/21