出版社内容情報
ガラス、冷たさ、音、清潔、時間、光。これら、直面する問題に取り組む中で予想外に生まれた発明に光を当て人類進化の歴史に迫る。
内容説明
全米ベストセラー!「ガラス」「冷たさ」「音」「清潔」「時間」「光」…。それは、文明を変えたまったく新しい発明の物語。
目次
序章 ロボット歴史学者とハチドリの羽
第1章 ガラス
第2章 冷たさ
第3章 音
第4章 清潔
第5章 時間
第6章 光
終章 タイムトラベラー
著者等紹介
ジョンソン,スティーブン[ジョンソン,スティーブン] [Johnson,Steven]
影響力のあるさまざまなウェブサイトを立ち上げており、PBSとBBCのテレビシリーズ『私たちはどうして現在にいたったか(How We Got to Now)』の共同制作者であり、司会も務めている。妻と3人の息子とともに、カリフォルニア州マリン郡とニューヨーク市ブルックリンで暮らしている
大田直子[オオタナオコ]
翻訳家。東京大学文学部社会心理学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙
65
「革命」というより「革命的発明」とした方がしっくりくる内容でした。個々の発明を述べるのではなくマクロな歴史的流れから見ているのが特徴的です。例えばグーデンベルクの活版印刷の発明から細胞レベルの医学の進歩の歴史を語ります。活版印刷により人々は文字を読む機会が圧倒的に増え、メガネが発達し、顕微鏡の発明につながります。この事が医学の進歩に大きく貢献しました。間違えてはならないのはこれは「バタフライ効果」とは全く異なり直接的な因果関係がある事実ということです。他には光、タイムトラベラーなどが取り上げられています 2022/09/26
kasim
33
ガラスや冷たさがそんなに大事なのかという気もしたが、読んでみると納得の面白さだった。特に巻頭の章「ガラス」。工芸品、日用品から中世末に眼鏡のレンズとなり(『薔薇の名前』!)、顕微鏡、望遠鏡となって科学の発展を支える。科学だけでなく鏡の発達は遠近法を介し自意識を発見させる。グラスファイバーはコンピュータはじめ現代生活の隅々に入り込んでいる。「清潔」は著者の『感染地図』と重なるところも。バイロンの娘で「史上初のプログラマー」ラヴレース伯爵夫人、こんなすごい女性がいたなんて知らなかった。もっと知りたい。2021/09/04
taku
21
序章で期待が膨らみ、一章を読んで面白さを確信した。ガラス、冷たさ、音、清潔、時間、光について、革命的発明がもたらした世界の変化を解説してくれるイノベーションと人類文化の歴史。発明と技術進化を述べるだけではなく、生活の問題点や既存技術からイノベーションがどのように起こり、社会、経済、生活へ影響していったかという部分にも触れている。ユニークな視点と読み物としての巧さが相まって、終章までずっと刺激を受け楽しめる良書。2018/01/09
zoe
18
瞬間的なひらめきとスローな予感。蓄音機だけがあってもダメ。再生機も必要。技術が散らばっていてもダメ。組み立てられて初めて機能するものがある。インフラが整わないと、結局皆が使えないものもある。エアコンが出来ると、民族大移動が起こる。電気がつくと、2回の睡眠が1回となる。塩素消毒が現れると、水が使えるようになって、そして、何が起きるでしょう??2018/03/07
645TJC
17
面白い!。現在、私達が当たり前の様に日々接している6つの発明、ガラス、冷たさ、音、清潔、時間、光がいかにして発明され、人類の生活を変えてきたか、その変遷がよくわかり、知的好奇心をそそる内容。学び=発明を引き起こすトリガーは環境変化①大発明も1つの見識でなく様々なアイディアのネットワークであり、それが新たな形にまとまった物②同じルーティーンに気楽に収まっていたままでいるより新しい繋がりを作るほうがいい③もし隠れている物に対する直感的な知覚を持ちたいなら少し道に迷う必要がある。2016/10/13