出版社内容情報
太陽系外惑星K218bに、生命体は存在するのか。第二の地球であるための条件、そして、惑星探査で明らかになっている新事実。最先端の情報をもとにして、今、最も注目を集めている天の川銀河の赤色矮星を中心に、宇宙の広がりをわかりやすく解説。
内容説明
宇宙研究は、「第二の地球」発見の時代へ―。アインシュタインが予言した重力波の検出、ブラックホール・シャドウの撮影、はやぶさ2探査機による、小惑星リュウグウへのタッチダウン。宇宙探査が進歩を続ける中、天文学者が注目するのは“第二の地球”だった!
目次
第1章 観測風景
第2章 遙かな宇宙
第3章 満天の星の思い出
第4章 太陽系の中に第二の地球はあるか?
第5章 苦難の日々での出会い
第6章 太陽系外惑星研究の現状
第7章 希望への挑戦
第8章 異形の系外惑星たち
第9章 発見、その夜
第10章 第二の地球発見がもたらすもの
著者等紹介
渡部潤一[ワタナベジュンイチ]
1960年福島県生まれ。東京大学大学院、東京大学東京天文台を経て、自然科学研究機構国立天文台教授・副台長、総合研究大学院大学教授、国際天文学連合副会長。理学博士。国際天文学連合では、惑星定義委員として準惑星という新しいカテゴリーを誕生させ、冥王星をその座に据えた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
87
地球を1mmの大きさとして太陽や月、他の惑星との距離スケールを読むと日常に身の回りで起こっていることが虚しささえ感じる。天文学者という人たちはいったいどんなものの考え方が日常に起きているのか気になった。お金のこと、仕事のこと、恋愛のこと、戦争のことetc 地球外生命のことを考え出すとやっぱり神というものの存在を意識するのかもしれない。何が無から有を産み出したのかそれはいつ・・・混沌とした我が机の上に答えは見つかるはずもない、ボブ・ディランのように風の中にあるのか 図書館本2020/06/20
雲をみるひと
34
太陽系外惑星の探索の現状について解説されている。望遠鏡などの機器の性能向上、技法の開発などにより当該分野の研究が進捗していることがよくわかる。近い将来、画期的な進展が得られることを期待してしまう内容。フィクションと科学的解説のオムニバスという編集スタイルは話が飛んでわかりにくくさせている面を感じた一方、フィクション部が頭休めのためのよいアクセントになっている面もあると思う。2021/12/29
terve
30
太陽系外惑星に目を向け、研究の現在地と捜索の鍵をいくつかの視点から述べた本。時々挿入されている真一と棚辺教授のやりとり(第二の地球が見つかるというフィクションの話)が必要なのかどうか…。ただ、天文学に関していえば、技術の進歩によって常に更新されています。第二の地球が発見された場合、人間の進化の過程を解き明かすヒントは出てくるのでしょうか。どんな影響が出るのか楽しみではありますが、地球外生命体がいることを期待したいですね。2019/12/22
templecity
12
宇宙のことを語る。太陽系でも地球などの惑星は空間に小さく浮いている。天動説と宗教は強く絡んでいて、地動説を唱えた学者は迫害された。等々 2020/01/31
きみたけ
10
「第二の地球」発見の鍵は何か?研究の最前線を紹介。発見の現場の臨場感や天文学者の思いに触れて欲しいとの思いから、発見に至る物語と科学的解説のオムニバスに仕立てています。これまで読んだことのない画期的な手法で最後まで楽しめました。 今日までの天文学の発展により「第二の地球」候補となり得る惑星がたくさん見つかっていることに驚きました。冒頭のカラー口絵が「第二の地球」の想像をかきたててくれます。宇宙愛好者へおすすめの一冊です。2020/11/17