出版社内容情報
親鸞、法然、空海、ザビエル、隠れキリシタン……司馬さんの考察と旅の足跡を伝える連載を網羅したうえ、関連の講演録も収録する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もくもく
4
司馬遼太郎の歴史小説をいろいろ読んでいても、そこに特種な宗教観みたいなモノは、あまり感じたことはない。(あえて言えば「無常」みたいなことはあるかな…。) ただ、信仰と生活が密接に結びついていた時代を描くのに、著者として、宗教と民衆との関係については、常に思いを巡らせていたのだろう。 作品の、そこここに描写された「宗教・信仰の姿」に注目しながら再読するのも、面白そうだ。 再録された講演「法然と親鸞」では、司馬流の「浄土信仰についての考察」といった話題が語られていて、これもなかなか興味深かった。2019/01/10
karutaroton
3
司馬さんの経歴もあって、浄土宗、浄土真宗寄りですが、潜伏キリシタンや密教、禅の話もあり。 寺や教会を見るたびに、宗教のパワーを感じ、興味深いですが、この本もその手助けと。2018/06/22
tecchan
2
司馬遼太郎の作品を通して日本人の宗教感、宗教との関わり、我が国の歴史を描いている。キリスト教、親鸞・蓮如、空海などの教え、そして、対馬・壱岐、島原・天草などの紀行文。司馬作品は、読者が、その時代、その土地にいる気持ちにさせてくれる。2017/12/06