内容説明
ムーディーズジャパンで格付けアナリストを務めた経験を持つ著者が、国債と格付けの正しい関係、暴落のタイミング、そして虎の子の資産を防衛する方法を教える。
目次
第1章 国債と格付けの正しい関係―借金だらけの日本の国債が、なぜダブルAなのか?(国債の何が問題なのか;日本国債は大丈夫なのか;債務の見方をわかっていますか)
第2章 国債暴落のシナリオ―足りない資金、これから国債はどうなるのか?(格付け会社の最近の動き;今そこにある危機;先送りが状況を悪化させる)
第3章 国債暴落後の日本経済―やはり、ハイパーインフレがやってくるのか?(最も悪いシナリオは何か;本質的には何が問題なのか;X‐Dayに向けてどう備えるか;次世代に向けた成長のために)
著者等紹介
松田千恵子[マツダチエコ]
首都大学東京大学院教授(経営学)。東京外国語大学外国語学部卒、仏国立ポンゼ・ショセ国際経営大学院経営学修士。日本長期信用銀行、ムーディーズジャパン格付けアナリストを経て、国内外戦略コンサルティング会社のパートナーを歴任、戦略・財務アドバイザリーであるマトリックス株式会社を設立、運営。2011年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
13
戦後の混乱期に日本でもデノミが行われたということは、(記憶違いでなければ)池上彰さんのご著書で知ったばかり。その可能性に言及されており、読み進めれば進めるほど危機感が募るばかりだった。2012/01/26
OTIUM
5
2012年3月には、政府の借金1,000兆円!人口は減るのでGNPが伸びる事は期待できない。大増税かインフレかどちらも嫌だけど、増税の方がまだましかな。2011/11/26
脳疣沼
2
著者はムーディーズの格付けアナリストだったらしいが、こういう人が格付けしてんのかと興味深く思った。「3年以内の暴落」とか、自身の信用度を毀損するリスクを負って出版したところは素晴らしい。政府と国民は今のところインフレと経済成長で財政再建していくという考えで一致しているはず(殆ど全てのメディアが増税を推進していたのに国民の多数派は反対であった)である。そうするとハイパーインフレになるかという話になるが、戦後直後の状況とは変わっており、成り行きは予想するのが難しい。難しいゆえに慎重になるというのは理解できる。2017/03/25
s2013253
2
(BB-)一応初心者向けを謳っているが,そんなに初心者向けではない。ただ新聞を定期的に読んでいる人はそんなに時間がかからず読めると思う。内容に関しては突っ込みどころが多い。夜警国家志向が強いようにも見受けられる。高校無償化がバラマキと言っているあたりで国際人権規約を知らないんだなとか,防衛費を減らすべきでないと言っているところで軍隊を持つ危険性をあまり理解していないんだなと幅広い教養には欠けている印象を受けた。2013/09/23
Row_the_Punks
2
危機的状況であることはよくわかる。ただ、著者の言うとおりであれば、すでに国家財政は破綻していてもいいはず。両論読んでみたが、判断がつかない。ただ、個人としても、出来るだけリスクヘッジした運用をしたほうがよいことは確か。2012/12/12