内容説明
リップスティック、ショルダーバッグ。創ったのは一人の天才起業家だった。その名はシャネル―。貴族趣味を時代遅れにし、大衆消費社会の寵児に。ひた隠しにした出自とセレブとの交流、大国アメリカへの親愛感と悔蔑。辛辣な「シャネル語録」から伝説の生涯に迫る、ファッションブランド研究の第一人者、待望のまるごと一冊シャネル論。
目次
第1章 贅沢革命1―アンチ・ゴージャス
第2章 贅沢革命2―偽物のチカラ
第3章 著作権無用論―マスの思想
第4章 起業家シャネル―ブランド・ビジネス
第5章 スタイルはライフスタイル
第6章 はたらく女
著者等紹介
山田登世子[ヤマダトヨコ]
福岡県生まれ。フランス文学者。名古屋大学大学院博士課程修了。現在、愛知淑徳大学現代社会学部教授。「ファッション・ブランド論」を教える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チェ・ブンブン
23
ごてごての「富」の顕示文化に贖い、シンプルなデザインを作る。そして、著作権侵害に屈せずファッションをつくるシャネルの勇ましさに尊敬。ただし、彼女の戦略は今は使いづらいものがある。西の大陸の模倣能力が強すぎるからだ。折角の手柄を奪われるのはよろしくない。やはり著作権対策は必要不可欠だなと感じた。2013/12/30
りょう
8
シャネルの歴史やら思想をざっくりと。別の本を引用しまくってるので、そちらの紹介本とも言える。作り手の哲学が見えるブランドはいいですね。2014/10/19
m
5
働く女ココ・シャネルの一代記。そうすることもできたのに男に甘えず、自分の才覚でブランドを確立していく姿がかっこいい。イミテーションでもシャネルのものだから高い。高いものがあってこその安いもの。なるほどと思うフレーズが多くあった。2020/08/07
chikapie
2
シャネルの服もカバンも、かの有名な香水も買ったことはないけれど、その名を知らない人はいない程強いブランド。ショルダーバッグもリップスティックもシャネルの創造物だったことを初めて知った。現代の女性が考え悩んでいることを100年も前にココ・シャネルが解決しようとしていたことに、時代の先を見る感覚の鋭さ。潔くてかっこ良い。2020/01/01
haru
2
★2/5 ブランドビジネスについての勉強1冊目。 読みにくかった。実際はそうじゃないだろうに、読んでシャネルを嫌いにさせたいのかと思うような話の進め方に感じた。社会人になってお金を持つようになっても、ブランド狂いにはならないようにしようと思った。(文庫14/新書11)2014/10/12