内容説明
憲法は、国民をまもってくれる「頼れる見方」で、国民はみんなが従うべき重要なルールである…。僕らはこう考えがちだけど、答えはNO!である。憲法とは、国家=権力に余計なことをさせないための規範である。人権は国家=権力に余計なことをさせないことでまもられる。そのためには、国民は自立した個人であることが求められる。改憲勢力は、この憲法の根幹を大きく変えようとしているのだ。問題は9条だけではない。みずみずしい筆致で描く新しい憲法論。
目次
序章 ビストロのような憲法論を
第1章 キムタクの「目」で感じる立憲主義―国家=権力観でみる憲法
第2章 「ただの憲法じゃねえか、こんなもん」―人権観でみる憲法
第3章 「忠誠の木」が生まれるとき―新しくない「新しい」憲法観
第4章 イチロー選手の「個人主義」―「個人の尊重」はいきすぎたか
第5章 「こぐま園」という集団―個人主義と集団の関係
第6章 くだらぬ民主主義が必要なわけ―「投票」と立憲主義
第7章 「愛すべきアホ」たちを国家=権力からまもるには―統治機構の使い方
第8章 無自覚の高揚と自覚的選択―平和主義と立憲主義の関係
終章 愛国心を国家=権力からまもろう!―まとめにかえて
著者等紹介
田村理[タムラオサム]
憲法学者。1965年新潟県柏崎市生まれ。明治大学法学部卒業。一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了。福島大学行政社会学部助教授、専修大学法学部助教授を経て、2007年から専修大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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