内容説明
北朝鮮の核兵器開発はどこまで進み、ミサイルの標的は日本なのか。中国の軍拡・近代化で、「台湾侵攻」は現実味を帯びるのか。日本を代表する軍事ジャーナリストが、極東軍事情勢を豊富なデータをもとに鋭く分析、日本人に取り付く「不安」の正体を明らかにする。
目次
「バカ派」の増殖を危惧する
第1部 北朝鮮の核(核実験は成功か失敗か;核ミサイルに対策はあるか)
第2部 中国の軍事力(中国脅威論の淵源;中国vs.台湾、両軍隊の実力を分析する;台湾海峡、波高し?)
著者等紹介
田岡俊次[タオカシュンジ]
軍事ジャーナリスト。1941年、京都市生まれ。64年早稲田大学政経学部卒、朝日新聞社入社。68年から防衛庁担当。米ジョージタウン大戦略国際問題研究所主任研究員、同大学講師、編集委員(防衛担当)、ストックホルム国際平和問題研究所客員研究員、AERA副編集長、編集委員、筑波大学客員教授などを歴任した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coolflat
12
42頁。1994年の北朝鮮危機。米国では、「北朝鮮の核施設に外科手術的攻撃を加えろ」との議論が高まった。米軍も、94年初頭から万一に備えて戦闘準備を始めた。最大の問題はソウルの北方、近い所では約40キロの南北境界線のすぐ北側に布陣する北朝鮮の240ミリ多速連装ロケットや170ミリ長距離砲だ。その大半は境界線沿いの地下陣地に配備されている。これを一斉に打ち込まれると、ソウルは本当に「火の海」になる公算大だ。在韓米軍は「最初の12時間に5000発がソウルに浴びせられる」と想定した。2017/04/11
ヴァン
7
著者は元朝日新聞軍事記者。北朝鮮のミサイル開発解説から、中国の脅威論、台湾有事など、毎日のニュースを一読しただけでは分かりにくい情勢分析を明快に叙述する。2024/01/05
B.J.
6
●北朝鮮崩壊は、中国も韓国も迷惑と考えている。 ●ドイツ統一後、研究者を派遣して調査したが、朝鮮半島の統一による韓国の経済負担は、ドイツ統一時の西ドイツよりはるかに重いことに気づいた。 ●スウェーデンは、強力な防衛力があってこそ、自国の中立政策は実行できる、との信念から、人口900万の国ながら、一流の戦闘機・潜水艦を含む大部分の装備を国産。 ・・・本文より 2020/02/22
coolflat
6
初版は2007年。著者は、冷戦思考から抜け出せず、軍事常識に乏しく、時流に乗る非合理なタカ派、いわゆるバカ派を批判するため、バカ派が殊更脅威を強調する中国・北朝鮮の軍事力について、客観的データを提示し、世界はバカ派が考えるイデオロギーや価値観では動いておらず、世界は「敵の敵は味方」「国家に友人なし」の鉄則通りに行動してきた事を徹底して示している。2014年現在、自民並びに野党はバカ派が7年前よりも多数を占める状況になっている。その状況において、彼らの詭弁に騙されない知恵をつける意味でも、本書は有効である。2014/04/20
takao
2
ふむ2023/11/04