朝日新書<br> リバタリアン宣言

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朝日新書
リバタリアン宣言

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  • サイズ 新書判/ページ数 228p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022731326
  • NDC分類 309.1
  • Cコード C0233

出版社内容情報

いま日本の一部ビジネスエリートや高学歴層のなかで、極小の国家と最大の自由を目指す人びとが、確実に増えている。その名は「リバタリアン」。「日本史より世界史を教えろ」「福祉は国による強奪である」などの主張の背後には、人間の欲望への深遠な洞察と、自由への限りない憧れがある。「リバタリアン」の思想を理解してこそ、日本の将来が浮かび上がる。「リバタリアン」への格好の入門書。

内容説明

「国がそこまで口出しするなよ」「そんなの個人の自由に任せればいいの」一日に3回以上、そう考えるあなたは、リバタリアンの素質、十分である。日米の勝ち組エリートの多くが、実は密かに支持する「リバタリアニズム」。その実像を、気鋭の学究が懇切丁寧に解説。

目次

1 日本の政治の現状とリバタリアニズム(小泉構造改革の勝利とリバタリアン;「小さな政府論」の背後にあるもの ほか)
2 リバタリアンな社会とは(現代国家の役割;古典的リベラリズムの変質 ほか)
3 リバタリアンの倫理(リバタリアンは身勝手な人たちなのか?;慈善活動は自発的に ほか)
4 国家の起源とアナーキズム(ダーウィン以前の社会哲学の曖昧な前提;ではいったい利他性はどこからくるのか? ほか)
5 社会契約説を再考する(税を払わない永遠の旅行者;日本の財政破綻で日本脱出 ほか)

著者等紹介

蔵研也[クラケンヤ]
経済学者。1966年富山県生まれ。東京大学法学部卒業。カリフォルニア大学サンディエゴ校Ph.D(Economics)取得。名古屋商科大学商学部専任講師をへて、98年から岐阜聖徳学園大学経済情報学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

48
「リバタリズム」について興味があり数年前に読んだ本。政治思想主張のひとつで、個人の完全な自由を尊重する姿勢。「アナルコ-キャピタリズム(無政府資本主義)」国家などのあらゆる規制などを否定し、完全自由放任を良しとする。 アナーキズムの現代的焼き直しか。この本はこの思想の論客たちの紹介でしかなく、いろいろ粗いところもある。実際にできるかどうかはかなり疑問であるが刺激的で興味深い。2017/05/13

白義

11
個人の麻薬使用、売買春、全く問題なし。医療行為に医師免許なんて必要なし、教育も多様なサービスの淘汰でOK、政府のやることなんてほとんどすべて無駄。徹底した自由の擁護ゆえに社会権すら不当な干渉として拒絶する徹底自由主義、リバタリアニズムのわかりやすい入門書。小泉政権以降の小さな政府の流れなどリバタリアニズムを支える時代の流れと、その理想を知る上で有益だが、入門書なので当然起こるだろう激しい賛否に応答できるだけの強度はなく、議論は森村進の本などと比べると粗い。でも話題が広くて話として抑えるには最適の一冊である2018/02/20

加藤久和

5
私達は得てして社会問題を憂えた後には「国が対処すべきだ」「政府がもっとしっかりすべきだ」と付け加えがちなのだが、そういう思考そのものが問題の解決を遠ざけていることには気づいていない。そもそも国家とか政府とかいうものは恐ろしく無能で非能率な代物なのである。そういう有難迷惑な存在はできるだけ小さい方が望ましい。混迷する現代社会を突破するためにはリバタリアニズムという思考が大変有益だ。リバタリアニズムとは何かを知るための手軽でわかりやすい好著。国家や民族という狭苦しい暗闇から抜け出し広く世界と交わることを。2016/08/02

樋口佳之

4
自分が知るNPO的な活動している方の多くはクニモキチントというスタンスとっていると思う。ガとモの違いは大事でしょう。/国家、政府はダメダメでリバタリアンという主張が現実にどのような力を生んでいるかと言うことを考えないと2016/08/03

左手爆弾

4
リバタリアニズムは日本では新自由主義と混同して語られることもあり、私自身勘違いしていることもあった。だが本書は明確に違いを示し、リバタリアニズムの合理性を説いている。その意味では勉強になる。ただ、全体的には自分がリバタリアニズムに抱く問題点を払拭するには至らなかった。金持ちで十分な教育があり、気持ちに余裕があればこその自由な選択である。誰もが著者のように病気になったら医学書を読み、自分で診断して、有効な薬を手に入れることなど不可能である。その意味でリアリティには多いに欠けるところがある。2011/12/13

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