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朝日文庫
メタボラ〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 374p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022645555
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

家族離散、雇用難民、偽装請負。追いつめられた僕は、死を覚悟した…その記憶を取り戻したギンジは壮絶な現実と対峙する。一方、新米ホストとなったジェイクは過去の女に翻弄され、破滅の道を歩んでいた。後戻りできない現代の貧困を暴き出す、衝撃のフィクション。

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
1951年生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。98年『OUT』で日本推理作家協会賞(同作品は英訳され、日本人初のエドガー賞候補となる)、99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文化賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

102
“グロテスク”や“OUT”で数々の読者をTKOに追い込んだ桐野ダークが炸裂!ここしかないというタイミングでピンポイントに打ち込んできましたよ! やっぱこの人天才です。2019/03/09

優希

100
全てが明らかになっていくのが怖くもありましたが、引き込まれました。ギンジが記憶を取り戻したときからがこの物語の本当の流れのように思えます。壮絶な過去と対峙し、ボロ布のように捨てられていく記憶が辛い。同時にジェイクも破滅へと向かうのはまさに現代の貧困そのものの活写に見えました。後戻りできない現実を暴いた衝撃作と言えますね。最後のギンジの一言が救いです。2017/03/22

アッシュ姉

89
やはり桐野さんである。下巻は暗くて深い穴が待ち受けていた。貧困に喘ぐ若者が抜け出せない負のスパイラル。彼らを狙う搾取する側の人間は後を絶たず、格差は広がるばかりで埋まることはない。仕事があって、住む家があって、着る服があって、食べるものに困らないという普通の暮らしが物凄くありがたいものに思えてくる。清潔な布団で眠れる幸せ、おしゃれを楽しむ余裕、美味しいもので満たされることが当たり前ではないのかもしれない。桐野さんらしい結末と二人の物語を読み終えてしまった寂しさが相まって、寂寥感を覚えつつ読了。2021/06/08

ehirano1

83
「他人への憎しみを感じる度に、自分の中の温かで積極的な感情が壊れていく(p263)」。中村天風の著書で述べられている事がほぼそのままです。こんなところで出会えるとはねぇ、これも読書のご利益なのでしょうか?2021/09/10

ehirano1

71
#“見届け人=ネットの死神”が存在する恐怖。#「こんなことのために・・・」の「こんなこと」が深すぎる。#人生はいつも、意外な形で終りがくる。#ジェイク(昭光、アキンツ)に終始和まされる。#宮古のアクセントは当方の肌に合う(当方にはあちらの血が???)。#最終章のタイトル「ズミズミ、上等」に呻る。#続編を強く希望。2024/04/04

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