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朝日文庫
メタボラ〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022645548
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

記憶を失った“僕”は、沖縄の密林で職業訓練所から脱走してきた昭光と出会う。二人はギンジとジェイクに名を替え、新たに生き直す旅に出た。だが、「ココニイテハイケナイ」という過去からの声が、ギンジの人格を揺るがし始める―。社会から零れ落ちていく若者のリアルを描く傑作長編。

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
1951年生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。98年『OUT』で日本推理作家協会賞(同作品は英訳され、日本人初のエドガー賞候補となる)、99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

102
一行目から引き込まれます(苦笑)。ジェットコースターというよりは特急に乗車しているという感じで(やや主要な個所にはキチンと止まる)、テンポも良いので読んでいて疲れません。桐野さんの真骨頂の"破壊系ダーク"はまだ炸裂していませんが、匂いはしてきました。下巻が楽しみです。2019/03/09

優希

96
面白かったです。記憶を失った「僕」と職業訓練所を脱走してきた昭光との出会いから始まる物語は、新たな生き方への一歩のように見えました。ギンジとジェイクとして歩み始めた2人。様々な人と出会うことで匂い立つのは人間の生臭さのようなものだと感じます。社会から捨てられたようなリアルが何とも言えない味を醸し出し、堕ちた人が放つ力があるように思いました。下巻へ。2017/03/22

アッシュ姉

89
久しぶりの桐野さんの上下巻に重くて疲弊することを覚悟していたが、あっという間に引き込まれて、読む手が止まらない。記憶を失い逃げ惑っていた青年と職業訓練所から脱走してきた青年が沖縄の密林で出会い、行動を共にしていく正にサバイバル!軽快な宮古弁がめちゃくちゃ楽しい。どこまでも陽気でイケメンなジェイク、壮絶な過去を抱えたギンジ。二人の行く末が気になって仕方がない。急いで下巻へ。2021/06/04

ehirano1

73
「・・・決めるってことは捨てることだ。そうだよね。要らないと決めたものを捨てて、初めて大事なものを拾える。捨てるのは勇気が要る(p195)」。当方の好きなフレーズが来ました!開高健の“何かを得るには何かを捨てなければならない”と中村天風の“何事を成すにも勇気が必要”です。2021/09/09

ehirano1

69
#慈叡狗と書いてジェイク(笑)。#平良(ピサラ)。#放浪は死に近い、というより死と隣り合わせでは?#他人に語る喜びとは、嬉しい記憶の反芻。#463987(ヨルサクハナ、夜咲く花)の意味を知って落ち込む。2023/06/19

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