内容説明
過去を閉ざし、血のつながらぬ娘と暮らす漢方医・有安。ある日、薬種問屋の息子が何者かに斬られ、診療所に運ばれてきた。彼は、生死の境をさまよいながらも、自らが目撃した驚愕の事実を口にする。それは、やがて江戸を騒がす事件へと発展していき―。
著者等紹介
秋山香乃[アキヤマカノ]
1968年福岡県生まれ。作家。活水女子短大で司馬遼太郎を研究。卒業後、歴史サークルを主宰する。2002年『歳三 往きてまた』でデビューし、時代小説ファンの注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鍵ちゃん
7
過去を閉ざし、血のつながらぬ娘と暮らす漢方医、有安。ある日薬種問屋の息子が何者かに斬られ、診療所に運ばれて来た。彼は、生死の境をさまよいながらも、自らが目撃した事実を口にする。それはやがて江戸を騒がす事件へと発展していく。2020/08/28
雀
4
★★★★☆ 再読。このシリーズ、最初は1作目『忘れ形見』(単行本・幻冬舎)を図書館で借りて読んだ。初の秋山香乃。すっごく面白いと思いましたねー。でしばらくたって朝日文庫から続編が出てることに気が付いて買った。今回一気に読み直そうと思ったら、1作目買い忘れてる。焦って雨林で注文しました(朝日文庫から出てる方)。というわけで2作目→3作目→4作目→1作目という順で読むことになってしまった。2022/02/01
ツキノ
4
4日前に読んだ第一弾『忘れ形見』は単行本で、それが文庫化されたときに単行本の中の最終話「波紋」がこの文庫に収録されている。その前に「笑う女」あとに「のれん」。どれも家族のおもいがじんわり来る…薬の調合も書かれているのが興味深い。2014/05/23
あここ
4
みなさんが書いてはるように2話目が重なってるんで飛ばして。スグ読了。面白い。あ、今回は兵介さんの出番が少なくて残念。まぁ事件にはなってないからなぁ。。「痘瘡」騒動でお雪ちゃんが活躍。自分ができることは何でもやってみよう!って行動力がいい。心掴むのも上手いし。お転婆やけど優しいステキな娘さんに育ってますよ、有安さんo^^o医術は勉強せぇへんのかなぁ。司郎くんの決断が先送り。どの道を選ぶのかドキドキ。このままここにいてくれたらいいのに。穏やかな雰囲気が好きだ。でも火種がいろいろありそう。この表紙が診療所かぁ♪2013/08/24
マメのすけ
3
あぁ〜良いお話だったなぁ…と余韻に浸っていたところで、実はこれ二作目だったことに気付いて愕然(苦笑)でも気付かなかったぐらいなので、こちらから先に読んでも全然問題ありません。どれも涙を誘うが、特に「笑う女」が切なく哀しく愛情溢れるお話で心に沁みました。やってはいけない事をしてしまったけど、身内の辛い気持ちは痛いほど良く分かります。新さんの本気の愛情が空にいるお瑛に伝わっていますように…。それにしても新さんはどんだけ色男なんだろうか(笑)2010/03/13