朝日文庫
待つ女―浅田次郎読本

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  • サイズ 文庫判/ページ数 316p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022643490
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0193

内容説明

丹塗りの随身門の下、藤色の雨傘をさして佇むひとりの女―。若き日の切ない恋と約束を描く珠玉の中篇小説「待つ女」をはじめ、浅田次郎文学の原点を探るロングインタビュー、自作解説、詳細年譜、評論に、浅田次郎論や対談・座談までを収録。文庫化にあたり最新情報を増補したファン必携の一冊。

目次

特別書き下ろし小説 待つ女(浅田次郎)
評論&エッセイ(浅田次郎)(寂寞の庭にて―三島由紀夫の戦場;小説家と『字通』;学而;二人の母;金と時間)
ロングインタビュー 「浅田文学の原点に迫る」
浅田文化を読み解く(「家族の欠落」をめぐって―現代小説(北上次郎)
“時代の価値観”を逆手にとる―歴史時代小説(菊池仁)
浅田文学と阿佐田文学―ピカレスクロマン(茶木則雄))
文学を語る、歴史を論じる(短篇小説の「へそ」とは?(浅田次郎×渡辺淳一)
直木賞作家、芥川賞を語る(浅田次郎×出久根達郎×林真理子)
香港、この奥深き地よ(浅田次郎×陳舜臣)
『壬生義士伝』の新しさ(浅田次郎×佐藤雅美))

著者等紹介

浅田次郎[アサダジロウ]
1951年東京都生まれ。1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞、97年『鉄道員(ぽっぽや)』で第117回直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞を受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shincha

16
図書館本。浅田次郎大好きと言っていながら、本書初読み。長編かと思いきや、短編で、途中からは浅田氏のエッセーと渡辺淳一さんや林真理子さん、陳舜臣さんらとの対談と浅田氏の略歴や作品へのご自分の解説がありました。2002年刊行の本書。浅田フリークとして知らなかったのは残念。購入し、蔵書の1つとします。浅田氏の言葉に「文学とは、言葉による不変の美の追求である」とあります。浅田節炸裂だ~!2020/02/14

やぎ

8
表題作「待つ女」は、学生時代に過ごした京都を訪れ、接待帰りのタクシーの車窓から藤色の傘を差して佇む浴衣の女性が目に留まる。記憶の底から志乃という女の名前だけが蘇る。思い過ごしでなければ人待ちをしているように見えた・・・ドラマチックな仕掛けから始まる京都を舞台にした切なくて幻想的な恋物語。小説はこの書き下ろし一作のみ。あとは評論、エッセイ、ロングインタビューなど。最後、著者自身が自作を語るのが面白くて、浅田作品はこうして出来たのかと勉強になる。浅田次郎の生い立ちや、小説に対する思いがよく分かるファン必読本。2018/09/28

mymtskd

4
表題の「待つ女」は京都を舞台にしたちょっと切ない短編。あとは浅田次郎と作家などの著名人たちと対談集などが収められている。浅田次郎の多くの作品についていろんな角度から語っているので、作品をもう一度楽しむのにぴったり。浅田次郎ファンにおすすめ!2016/07/17

カンパネルラ

3
表題作と、後は対談やら評論やら自分でのそれまでの作品の解説とかもある。2002年以降の作品の説明を聞いてみたい2010/03/29

風見鶏

3
三島由紀夫に対する感情、自衛隊入隊時の話が興味深かった。それ以前のエッセーと照らし合わせると、吐露するのに時間を要した感情なのだと思うし。

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