朝日文芸文庫
黄金のローマ―法王庁殺人事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 279p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022640550
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

遊女オリンピアの秘密とは?……ルネサンス最後のローマ法王の時代をえがく歴史絵巻第3部。〔解説・清水徹〕

内容説明

永遠の都ローマ。古代からの時間と空間が濃密に積み重なり、農穣な想像力の世界へと誘う。その一方で、覇を競う列国の陰謀が交錯する都市でもあった。ルネサンス最後の法王パウロ三世と教会軍総司令官の息子、孫の枢機卿、そして遊女オリンピアの秘密とは…華麗なルネサンス歴史絵巻第三部。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miww

102
ヴェネツィア、フィレンツェ、そして最終巻はローマ。システィーナ礼拝堂の「最後の審判」を製作中のミケランジェロとか、枢機卿、ローマ法皇。ローマという都市を感じずにはいられない人物たちとの出会いや遺跡を旅するマルコと共に「永遠の都ローマ」の奥深さに浸る。オリンピアの秘密に絡むピエール・ルイジ公爵、ファルネーゼ枢機卿、マルコとオリンピアの結末が哀しい。主人公は人間ではなく都市です。と著者が言い切る三部作、訪れてその空気を感じたい。2017/05/11

大阪魂

48
ルネッサンス3大都市シリーズ第3弾!ヴェネツィア、フィレンツェときて最後はローマ!古代ローマが16世紀になってどーなってたか、宗教改革が吹き荒れる中、法王庁がミケランジェロがどうローマを変えようとしてたんか、オスマントルコ、神聖ローマ帝国=スペインの争いの中でヴェネツィア、ローマは生き残りかけてどう動いたんか、3巻通じてむちゃ勉強なった!でも軸は、架空のマルコ・ダンドロとオリンピアのラブストーリー!最後に向けて漂ってきた嫌な予感にページなかなか進まへんかった…「海の都の物語」とか前の都市3部作も読んでみよ2024/02/01

優希

44
三部作最後の巻になり、舞台はローマへと移ります。永遠の都ローマだからか、空間がとても奥行きがあって濃密な雰囲気を漂わせます。列国の陰謀も渦巻き、ミステリアスな空気に酔う感じがしました。ルネサンス最後の法王・パウロ三世、息子である教会軍司令官と孫の枢機卿にまつわる秘密が華麗に見えました。愛ゆえに死を迎えるオリンピアと彼女を巡る人々が切なすぎて痛々しかったです。法王庁のスキャンダルに巻き込まれる危うさが物語の危機感になっていますね。血と陰謀に塗られた都市が主人公の物語、最後まで興味深く堪能しました。2014/08/31

takaya

31
ルネサンス時代のローマが肌で感じられるような歴史小説。史実にフィクションとして男女の愛人の物語を加えていますが、それも史実かと思えてしまう違和感のなさです。塩野七生さんの書くイタリアの歴史は、さすがです。改めてローマの都市としての偉大さを感じます。2020/08/26

kawa

30
ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマ、3都市をめぐる「都市の物語」の完結編。先日これらの都市を訪ねたところなので、土地勘も良く、登場する建築物や絵画がも身近に感じられ、より楽しめグッド。マルコとオリンピアが旅立つはずだったポポロ広場も、偶然訪ね、何かの縁を感ずる。超個人的感想で失礼でしたが、イタリアに行く予定のある方にはお勧めの3部作ですね。2017/11/03

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